このページの要点

1年間の高校留学の費用は、国と公立/私立でおよそ150〜1,000万円。抑えやすい国の公立で150〜320万円、欧米の私立で500〜1,000万円が目安です。

  • 総額の幅:抑えやすい国の公立で150〜320万円、欧米の私立・ボーディングで500〜1,000万円(英国のボーディングは上限側)。
  • 月あたり:総額を12で割った単価は約12.5〜33万円(公立)。うち滞在費・生活費だけなら月5〜15万円程度が目安で、都市部ほど高い。
  • 差の理由:国の物価/公立か私立か/ホームステイか寮か。ここで数百万円変わる。

この記事はすでに「1年(1学年)」で考えている家庭向けに、総額を月あたりに割り戻した単価と、見落としやすい日本側の費用まで踏み込みます。短期・ターム・卒業までを含めて期間から比べたい場合は、先に高校留学の費用ガイド(期間別の全体像)をご覧ください。

本記事の金額は留学団体・留学情報メディア等の公開情報にもとづく一般的な目安です(2026年7月時点)。国・学校・時期・為替で変わるため、正確な金額は各プログラムの募集要項でご確認ください。

1年間の総額を「月あたり」に割り戻す

POINT

総額だけを見ると比較しづらいので、12か月で割った月あたりの単価に直します。こうすると国ごとの差が家計の感覚に落とし込め、日本での生活費と並べて考えられます。

1年間の総額と、12か月で割った月あたりの単価

1年の総額(公立)月あたり換算私立・ボーディングの年額
フィジー約150万円約12.5万円
ニュージーランド220〜320万円約18〜27万円350〜600万円
カナダ250〜350万円約21〜29万円400〜700万円
オーストラリア250〜350万円約21〜29万円400〜600万円
アメリカ300〜400万円(交換)約25〜33万円500〜900万円
イギリス約42〜83万円(私立)500〜1,000万円

月あたり換算は総額を単純に12で割った数値で、実際の支払いは毎月均等ではありません(学費は学期ごとの一括、渡航費は出発前など)。支払い時期の考え方は高校留学の費用ガイドに整理しています。総額には学費・滞在費・渡航費・保険・その他(ビザ・教材・おこづかい)が含まれます。国とタイプを選ぶだけで概算を出したいときは、費用シミュレーターが便利です。

1年間の留学費用をその場で試算

国と留学タイプを選ぶだけで、学費・滞在費・渡航費を含む概算費用を試算できます。

毎月の滞在費・生活費だけならいくら?

POINT

前章の月あたり換算は学費や渡航費まで含めた総額の月割りです。ここから現地で毎月出ていく滞在費・生活費だけを取り出すと、月5〜15万円程度が目安になります。

総額の月割りとは別に、現地での月々の出費を把握しておくと送金の計画が立てやすくなります。ホームステイ・寮などの滞在費と生活費を合わせると、月あたりおよそ5〜15万円が目安です。都市部や物価の高い国ほど上がり、地方や物価の安い国では抑えられます。加えて、渡航費(往復航空券)と保険は1年でまとめて発生するため、月割りとは別に見込んでおきましょう。

なぜ国で数百万円も変わるのか

POINT

費用差の正体は「物価」「公立か私立か」「滞在方法」の3つ。同じ1年でも、この組み合わせで総額が数百万円動きます。

  • 国の物価:フィジーのように物価が安い国は、生活費・滞在費が抑えられ総額も低い。
  • 公立か私立か:私立・ボーディングは学費が高く、公立の2倍以上になることもある。
  • 滞在方法:ホームステイか学生寮か、都市部か郊外かで滞在費が変わる。

「学費の安さ」だけで国を決めると、生活費や渡航費で総額が膨らむことがあります。安く抑えたい場合の具体的な選び方は費用が安い国で解説しています。

1年留学の費用を抑えるには

POINT

交換留学・国選び・奨学金・自己手配の組み合わせで、1年留学の実質負担は大きく下げられます。

避けたい

学費の安さだけで国を決め、渡航費・保険・生活費を見落として予算オーバーになる。

こうすればOK

学費+滞在+渡航+保険+生活費の総額で比較し、費用シミュレーターで早めに試算する。

避けたい

エージェントのセットプランをそのまま契約し、割高な手配手数料を払う。

こうすればOK

航空券・保険は自分で手配できないか確認し、交換留学や返済不要の奨学金もあわせて検討する。

ひとり親家庭など、費用面の不安が大きい場合は、母子家庭からの高校留学で給付型奨学金や公的支援の組み合わせ方を具体的に紹介しています。

1年留学で見落としやすい追加費用

POINT

国別総額の「外」に、あとから発生しやすい費用があります。ここを見込んでおかないと、予算が後半で足りなくなりがちです。

パンフレットの総額に含まれていない、あるいは想定外に膨らみやすい費目があります。1年留学では次の費用を予備費として見込んでおくと安心です。

  • 語学学校の追加期間:英語力が入学基準に届かない場合、入学前に語学学校へ通う期間が延び、その分の学費・生活費が増える。
  • 一時帰国の航空券:長期休暇に一時帰国する場合の往復航空券。
  • 課外活動・部活動費:スポーツや芸術などの活動には、道具・遠征・参加費がかかることがある。
  • デポジット(保証金):学校や滞在先で預け金が必要な場合がある(返還されることが多い)。
  • 予備費:為替変動や急な出費に備え、総額の1〜2割を余裕として確保しておく。

これらを含めた「本当の総額」で資金計画を立てておくと、渡航後にお金の不安を抱えずに済みます。抑え方の全体像は高校留学の費用ガイドで確認できます。

月あたりの内訳を表で分解する

POINT

総額を12で割るだけでは資金計画になりません。渡航前に一括で出るお金毎月出ていくお金を分けると、いつ何が必要かが見えます。

1年留学の費用を「一括」と「毎月」に分ける(公立・ホームステイの例)

区分費目目安支払いの時期
一括(渡航前)授業料・滞在費(学期ごとの前払いが多い)総額の大部分出願後〜渡航前・学期ごと
一括(渡航前)往復渡航費10〜30万円渡航の1〜3か月前
一括(渡航前)留学保険20〜30万円渡航前に一括
一括(渡航前)ビザ・後見人費・制服・予防接種10〜40万円渡航前に集中
毎月お小遣い・通信費・交通費月1〜3万円毎月の仕送り
毎月/随時学校行事費・部活費・教材費年10〜20万円行事のたびに発生

この分け方で見ると、負担のピークは渡航前だと分かります。奨学金を当てにする場合は入金時期の確認が欠かせません(トビタテ!留学JAPANは留学期間124日以下なら奨学金が留学終了後の一括支給で、渡航前に受け取れるのは留学準備金のみ)。詳しくは高校生の留学奨学金ガイドをご覧ください。

在籍校の扱いで、日本側の費用も変わる

POINT

見落としがちなのが日本の高校に払うお金です。「留学扱い」で在籍したままにするか「休学扱い」にするかで、1年分の授業料の扱いが変わります。

留学中も在籍を続ける場合、日本の高校の授業料や施設費が発生し続けることがあります。一方、休学扱いにすると授業料が免除・減額される学校もありますが、その場合は在籍期間としてカウントされない扱いになり、単位認定や卒業時期に影響する可能性があります。どちらが得かではなく、単位認定と卒業時期をどうしたいかで決めるのが順番です。

在籍の扱いによる違い(学校ごとに規定が異なります)

観点留学扱い(在籍を継続)休学扱い
日本の高校の授業料在籍のため発生することが多い免除・減額される場合がある
単位認定36単位を上限に認定される道がある認定の対象外になる場合がある
卒業時期同級生と同じ時期を狙いやすい1年遅れる可能性がある
確認先在籍校(学則・留学規程)在籍校(休学の規定)

私立高校の場合は在籍中の授業料負担が大きくなるため、留学の総額に日本側の1年分を足して考える必要があります。制度面の詳細は高校留学の単位認定留学の単位認定を確実に受ける手続きで整理しています。

1年と「卒業まで」では総額がどう変わるか

POINT

卒業留学(2〜3年)の費用は、1年分の単純な2〜3倍にはなりません。渡航前に一度だけかかる費用がある一方、学年が上がると費用が増える要素もあります。

1回で済むのは、出願・選考の費用、後見人の初回手配、制服やICT機器の購入、そして渡航前の準備費です。一方で毎年かかるのが授業料・滞在費・保険で、ここは年数に比例します。加えて上級学年では、進学準備の費用(大学出願料、統一試験の受験料、追加の課外活動費)が乗ってきます。

1年と卒業まで(3年)の費用構造の違い

費目1年留学卒業まで(3年)
授業料・滞在費・保険1年分3年分(比例して増える)
出願・選考料・制服・ICT機器1回1回(初年度のみ)
往復渡航費往復1回一時帰国を含めると2〜4往復
進学準備費(出願料・試験料)原則不要上級学年で発生
日本の高校の授業料在籍扱いなら1年分原則かからない(現地で卒業)

つまり卒業留学は「3年分の学費+一時帰国の渡航費+進学準備費」で見積もるのが実務的です。逆に1年留学は、日本の高校に在籍したままなら日本側の授業料も並行して発生する点に注意してください。留学の形の全体像は高校留学の基礎ガイドで整理しています。

資金が足りないと分かったときの選択肢

POINT

総額を出して足りないと分かったら、順番があります。①期間や国を見直す → ②給付型を取る → ③貸与で埋める。この順で検討すると借入を最小にできます。

差額を埋める手段と、判断のポイント

手段効果判断のポイント
期間を1年→1学期に変える総額を4〜6割に圧縮単位認定・進級への影響を在籍校に確認する
費用を抑えやすい国に変える100万円単位の差進学先や単位認定との相性を先に確認
交換留学に切り替える授業料・滞在費が原則無償学校や地域を選べないのが原則
給付型の奨学金を取る返済不要(数十万〜200万円弱)募集は渡航の前年から。学校経由の手続きが必要
国の教育ローン修業年限3か月以上の学校で450万円以内返済は保護者の家計から(最長20年)

期間を短くする選択肢はターム留学とは、費用の安い国は高校留学の費用が安い国、奨学金と貸与の組み立ては高校生の留学奨学金ガイドにそれぞれまとめています。ひとり親家庭の場合は母子家庭からの高校留学もあわせてご覧ください。

まとめ:総額と月あたり、両方でつかむ

1年間の高校留学は、抑えやすい国の公立で150〜320万円、欧米の私立で500〜1,000万円が目安です。総額と月あたりの両方でイメージし、国・タイプ・滞在方法の組み合わせで比較しましょう。あわせて、お子さんが高校留学の先に海外大学進学まで視野に入れている場合は、大学の学費が別途大きくかかるため、進路全体で資金の見通しを立てておくと安心です。費用全体の考え方は高校留学の費用ガイド、制度やタイプは高校留学の完全ガイドもあわせてご覧ください。

Q.1年間の高校留学は最低いくらから可能ですか?

費用を抑えやすいフィジーの高校留学で年間約150万円が一つの目安です。ニュージーランドの公立も220〜320万円程度と、英語圏では比較的抑えやすい水準です。ただし格安の国でもまとまった費用は必要です。

Q.月あたりの生活費はどのくらい見ておけばいいですか?

滞在費と生活費を合わせて月5〜15万円程度が目安です。都市部や物価の高い国ほど高く、地方や物価の安い国では抑えられます。渡航費と保険は月割りとは別に、1年分をまとめて見込んでおきましょう。

Q.なぜ同じ1年でも国によって数百万円も違うのですか?

主な理由は「国の物価」「公立か私立か」「滞在方法」の3つです。私立・ボーディングは学費が公立の2倍以上になることもあり、都市部のホームステイは滞在費が上がります。この組み合わせで総額が大きく変わります。

Q.1年留学の費用に奨学金は使えますか?

使えます。ただし1年留学で使えるものは絞られます。中心はトビタテ!留学JAPAN、留学団体(AFS等)の奨学金、自治体の派遣制度です。文部科学省の国費高校生留学促進事業は原則10日以上1か月未満の短期派遣が対象(1人6万円)なので1年留学には使えません。またトビタテは125日以上の長期計画の枠が小さい(支援予定700名のうち20人程度)ため、1年留学では留学団体や自治体の制度を主軸に据えるのが現実的です。詳しくは高校生の留学奨学金ガイドをご覧ください。

Q.為替(円安)で1年の費用はどのくらい変わりますか?

学費・滞在費は現地通貨建てのため、円安が進むと円換算の総額が増えます。数十万円単位で影響することもあるので、見積もりより1〜2割の余裕を持って資金計画を立てると安心です。

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