このページの要点

高校留学に必要な英語力はタイプ次第。交換留学は英検準2〜2級・TOEFL iBT45点前後が目安、私費留学はESLがあり語学に不安があっても挑戦できます。

  • 交換留学:英検準2〜2級/TOEFL iBT45点前後が目安。選考で英語力審査(ELTiSなど)がある。
  • 私費・卒業留学:ESL(英語補習)があり出発時の英語力が高くなくても可。ただし卒業には伸ばす必要。
  • 出発前の勉強:英単語・英文法など自習できる範囲を固める。会話は現地で伸ばすのが効率的。

「英語が話せないと留学できない」と思われがちですが、必要な英語力はタイプで大きく変わります。この記事ではタイプ別・国別の目安を表で示し、出発前に何を勉強すべきかまで具体的に解説します。まず高校留学の全体像を押さえると、英語力の位置づけが分かりやすくなります。

本記事の英語力の目安は、留学団体・留学情報メディア・文部科学省のCEFR対照表などの公開情報にもとづく一般的な水準です(2026年7月時点)。求められるスコアはプログラム・学校・年度で異なるため、必ず各募集要項で確認してください。

結論:タイプ別の英語力目安

POINT

同じ高校留学でも、短期→交換→私費(卒業)と目的が本格化するほど、求められる英語力は上がります。まずは自分のタイプの目安を確認しましょう。

留学タイプ別・英語力の目安

タイプ英語力の目安選考・特徴
短期・語学研修初心者でも可英語力の要件はゆるやか
交換留学英検準2〜2級/TOEFL iBT45点前後ELTiS等の英語力審査がある
私費留学(現地校)入学時 英検3級〜準2級+ESLESLで補いながら授業に慣れる
卒業留学入学時は準2級目安→卒業までに伸ばす英語での授業についていく力が必要

交換留学に必要な英語力

POINT

交換留学は「現地で生活しながら学ぶ」前提のため、英検準2〜2級、TOEFL iBT45点前後が一つの目安。多くの団体が選考で英語力審査(ELTiS)を課します。

交換留学では、団体ごとに英語力の基準が設けられているのが一般的です。目安は英検準2級〜2級、TOEFL iBT45点前後で、選考の英語力審査には「ELTiS(エルティス)」という試験が使われることが多くあります。英検の級で言えば、準2級=高校中級、2級=高校卒業程度で、CEFRのB1レベルは英検2級〜準1級に相当します。近年は英検を語学力証明として認める学校も増えており、オーストラリアでは5州の州立高校全校が英検を認定するなど、活用の場が広がっています。

私費・卒業留学とESL|語学に不安があっても挑戦できる

POINT

私費留学の多くはESL(英語補習クラス)を用意しており、出発時の英語力が高くなくても受け入れてもらえます。ただし現地校の卒業を目指すなら、授業についていく力まで伸ばす必要があります。

私費留学では、英語を母語としない生徒向けのESL(English as a Second Language)を用意する学校が多く、入学時に英検3級〜準2級程度でも挑戦できる場合があります。入学前に現地の語学学校(ESL)でレベルを上げてから編入する方法もあり、英語の学習だけに集中できるのが利点です。一方、卒業留学ではスタート時のレベルにとどまらず、「英語で行われる授業」についていけるレベルまで伸ばすことが求められます。費用や自由度も含めた違いは高校留学の全体像で整理しています。

英検・TOEFL・CEFRの対応を知っておく

POINT

自分の英語力がどの水準かは、英検・TOEFL・CEFRの対応表で把握できます。目標を具体的な級・スコアに落とすと、準備の計画が立てやすくなります。

英語力の目安(英検・CEFR・位置づけ)

英検CEFR学習レベルの目安高校留学での位置づけ
3級A1〜A2中学卒業程度長期留学の入学時の下限目安
準2級A2〜B1高校中級程度交換留学の下限〜私費の入学目安
2級B1高校卒業程度交換留学で安心して臨める水準
準1級B1〜B2大学中級程度授業への余裕・進学も視野に

なお、この表のTOEFLの目安は高校留学の文脈のものです。海外大学へ正規進学する場合はもう一段高い水準(CEFRのB2以上)が求められ、しかもTOEFL iBTは2026年1月21日の改訂で0〜120点から1〜6のバンドスコアに変わりました。試験の新しい形式・スコアの読み方・有効期限2年からの逆算はTOEFL iBTとはで整理しています。

出発前は何を勉強する?会話より「単語・文法」

POINT

出発前は、英単語・英文法など自習でしか固められない土台づくりが最優先。会話は現地で集中的に伸ばせるので、日本にいる間は座学中心が効率的です。

限られた準備期間を有効に使うコツは、優先順位をつけることです。英会話は現地に行けば毎日大量に浴びられますが、英単語や英文法は座学が必要で、正しい英語を使いこなす土台になります。だからこそ、日本にいる間は自習できる範囲を固めておくのが効率的です。

避けたい

出発前に英会話スクールばかりに時間を使い、単語・文法の土台が薄いまま渡航する。

こうすればOK

出発前は英単語・英文法と中学英語の総復習を優先し、自己紹介や簡単な意思表示を練習しておく。会話は現地で伸ばす前提にする。

自分に合う留学タイプを3分で診断

卒業・交換・認定・短期など、簡単な質問に答えるだけで目的に合う留学タイプがわかります。

「英語が話せない」でも留学はできる

POINT

現時点で英語が話せなくても、ESLのある私費留学や短期留学から始める道があります。大切なのは「今の英語力」より「伸ばす準備ができているか」です。

英語力に自信がなくても、選択肢はあります。ESLのある私費留学、英語力の要件がゆるやかな短期・語学研修から始める、出発前に語学学校でレベルを上げる、といった方法です。むしろ現地で言語の壁を乗り越える経験そのものが、大きな成長につながります。自分に合うタイプが分からない場合は、留学タイプ診断で目的を整理してみてください。求められる英語力はプログラム・学校によって異なるため、気になる場合は募集要項や学校に直接確認しましょう。

出発までの英語学習プラン(期間別)

POINT

残り期間で「何をどの順でやるか」を決めると、限られた時間でも英語力は伸びます。準備期間別に、優先順位をつけた学習プランの例を示します。

英語力は一夜漬けでは伸びません。出発までの期間から逆算し、土台(単語・文法)→ 読む・聞く → 話す・書く、の順で積み上げるのが効率的です。目安として次のように進めます。

準備期間別・英語学習の進め方の例

残り期間重点具体的にやること
12か月以上土台づくり中学英文法の総復習+基本単語。英検の受験計画を立てる
6〜12か月読む・聞く英検準2〜2級の対策。多読・リスニングで英語に慣れる
3〜6か月使う練習自己紹介・意思表示を口頭で練習。ELTiS/面接対策があれば着手
1〜3か月現地準備生活で使う表現を確認。会話は現地で伸ばす前提で気負わない

「話す」に不安が残っても大丈夫です。会話は現地で毎日練習でき、最初の数か月で一気に伸びる人が多くいます。出発前に完璧を目指すより、土台を固めて現地に飛び込むほうが結果的に伸びます。自分に合うタイプや国の英語環境を整理したいときは、高校留学の全体像や各国別ガイドもあわせて確認してください。

英語力が足りないと、現地で何が起きるのか

POINT

英語力の話は「足りる/足りない」の二択ではありません。足りないときに何が起きるかを知っておけば、対策の優先順位が決まります。

現地で最初につまずくのは、授業の内容そのものより生活と手続きの言葉です。学校の連絡、時間割の変更、ホストファミリーとのやり取り、体調が悪いときの説明。ここが通じないと、学習以前に生活の負荷が上がり、疲れて授業に集中できないという連鎖が起きます。

英語力の不足がどこに出るか(時期別)

時期起きやすいこと効く準備
到着〜1か月聞き取れず指示が分からない/体調や困りごとを伝えられない生活・体調・依頼の定型表現を先に覚える
1〜3か月授業の課題が読めない/提出物の期限を取り違える単語量と読解の土台。辞書の使い方に慣れておく
3か月〜議論に入れず、会話の輪から外れる話す量を増やす。クラブ活動など話す場に入る
帰国前伸びを実感できず自信を失うスコアで可視化する(留学中〜帰国直後に受験)

この順番から分かるのは、出発前に優先すべきは会話練習より単語と文法、そして生活表現だということです。会話は現地で量を増やせますが、単語と文法の土台は現地で急には作れません。あわせて、困ったときに自分から相談できる言い方(I'm having a hard time with 〜. Can we talk about it?)を1つ持たせておくと、トラブルの初動が変わります。

英語力の伸び方そのものについては、期間が短いと英語力の数値的な伸びは限定的で意欲面に効きやすいという調査もあります(短期留学は意味ない?)。滞在先での伝え方はホームステイが合わないときの対処も参考になります。

英語力の要件は留学の形で大きく変わります。交換留学は団体ごとの基準(英検2級前後を目安とする例が多い)、私費・卒業留学は学校の求めるスコアやESL(英語補習)の有無で決まります。「基準に届かないから無理」ではなく、ESLのある学校を選ぶ/期間を短くして慣れてから長期に進むという道もあります。短期からの段階的な進め方は高校生の短期留学ガイドをご覧ください。

帰国後に「伸ばし切る」ための設計

POINT

留学で伸びた英語力は、帰国後の3か月で定着するか失うかが分かれます。出発前に帰国後の計画まで決めておくのが理想です。

現地では毎日英語に触れる環境があるため、意識しなくても聞く・話す量が確保されます。帰国するとその環境が消えるため、意識的に量を作らないと落ちていきます。とくに話す機会は自分で作らないと0になります。

  1. 1スコアを取る:留学中〜帰国直後に英語資格を受験する。英語力が最も高い時期に数値を確定させる(入試の出願要件にも使える)
  2. 2話す機会を確保する:オンライン英会話・学校のALT・地域の国際交流など、週1回でも継続する
  3. 3読む量を維持する:現地で読んでいたレベルの英文を続ける。ニュースや小説など興味のあるもので
  4. 4日本の教科を立て直す:数学・古典など積み上げ型の空白を埋める。ここを放置すると進路の選択肢が狭まる
  5. 5経験を言語化する:何を考え、何をしたかを書き出す。総合型選抜や面接でそのまま使える

1番目のスコア取得は、時期を逃すと取り返せません。入試での使い方は高校留学と大学受験、経験の書き方は総合型選抜と留学経験で扱っています。

まとめ:目安を知り、土台から準備する

高校留学に必要な英語力は、交換留学で英検準2〜2級・TOEFL iBT45点前後、私費留学はESLで語学に不安があっても挑戦できる、というのが目安です。まずはお子さんのタイプの水準を知り、出発前は単語・文法の土台づくりを優先しましょう。ここで培った英語力は、その先の海外大学進学を目指す場合にもそのまま土台になります。あわせて高校留学は何年生がベスト?メリット・デメリットも読むと、準備の全体像が見えてきます。

Q.交換留学にはどのくらいの英語力が必要ですか?

目安は英検準2級〜2級、TOEFL iBT45点前後です。多くの団体が選考でELTiSなどの英語力審査を課します。英検2級は高校卒業程度・CEFR B1に相当し、この水準があると現地の生活・授業に安心して臨みやすくなります。

Q.英語がほとんど話せませんが、高校留学はできますか?

できる可能性があります。ESL(英語補習クラス)のある私費留学や、英語力の要件がゆるやかな短期・語学研修なら、出発時の英語力が高くなくても挑戦しやすいです。出発前に基礎を固め、必要なら現地の語学学校でレベルを上げる方法もあります。

Q.出発前は英会話と単語・文法のどちらを優先すべきですか?

単語・文法を優先しましょう。英会話は現地で毎日大量に練習できますが、単語・文法は座学が必要な土台です。日本にいる間に中学英語の総復習と自己紹介・意思表示の練習を済ませておくと、現地での立ち上がりが楽になります。

Q.英検は海外の学校で通用しますか?

通用する場面が増えています。英検は国内向けのイメージが強いですが、北米の約400大学・カレッジが語学力証明として認定し、オーストラリアでは5州の州立高校全校で認定されるなど、活用の場が広がっています。ただし学校ごとに扱いが異なるため、志望校の要件を確認してください。

Q.卒業留学(現地校の卒業)にはより高い英語力が必要ですか?

必要です。入学時は英検準2級程度でも挑戦できますが、卒業には「英語で行われる授業」についていく力まで伸ばすことが求められます。ESLを活用しながら、在学中に継続的に英語力を高めていく前提で計画しましょう。

Q.TOEFLとIELTS、英検のどれを準備すればいいですか?

プログラムや学校が指定する試験に合わせるのが基本です。交換留学ではELTiSや英検・TOEFLが使われ、現地校では学校ごとに指定が異なります。まず志望するプログラムの募集要項で必要な試験と基準を確認してから対策を始めましょう。

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