このページの要点

TOEFL iBTは2026年1月21日に改訂され、0〜120点から1〜6のバンドスコアに変わりました。

  • 形式:Reading(50問・30分)、Listening(47問・29分)、Writing(12問・23分)、Speaking(11問・8分)の4セクションで全体は約2時間。ReadingとListeningは1つ目のモジュールの正答率で2つ目の難易度が変わるアダプティブ方式です(ETS公式)。
  • スコア:総合・各セクションとも1〜6の0.5刻み。総合は4セクションの平均を0.5刻みに丸めた値です。CEFRに直結し、バンド5=C1、バンド4=B2。旧スケールでは100点がバンド5、80点がバンド4に相当します。
  • 期限が2つある:スコアの有効期間はテスト日から2年間。加えて、スコアレポートに旧0〜120の参考値が併記されるのも2026年1月21日から2年間だけです。

TOEFLについて調べると、いまも「120点満点」「iBT100点が目安」といった説明が多く出てきます。しかしTOEFL iBTは2026年1月21日に改訂され、スコアは1〜6のバンドで表示されるようになりました。ご家庭にとって重要なのは点数の高さそのものよりも、「どのスケールで表示されたスコアを、いつまでに、どの大学へ出すのか」という組み合わせです。スコアの有効期限が2年、旧スケールの併記期間も2年と、性質の違う2つの期限が同時に動いているためです。この記事では、ETSとTOEFLテスト日本事務局の公式情報から形式・スコア・費用・期限を取得し、保護者が計画を立てられる形に整理しました。

本記事の数値は、ETS公式(ets.org・jp.ets.org)とTOEFLテスト日本事務局(toefl-ibt.jp)の各ページ、および文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」を、当サイトが2026年8月6日に取得して整理したものです。試験構成・料金・締切・スコアの取り扱いは改定されます。 申し込む前に必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。また、為替は変動するため円換算はしていません。

結論:TOEFLは2026年1月21日に「約2時間・1〜6バンド」の試験になった

POINT

まず全体像を数字で押さえます。改訂で変わったのは問題形式だけではありません。スコアの表示方法そのものが変わりました。

TOEFL iBTは、英語を母語としない人が英語圏の大学で学べるかを測る試験です。運営はアメリカの非営利教育団体ETS。海外大学へ正規進学する場合、ほぼ必ずTOEFLかIELTSのスコア提出を求められます。この位置づけ自体は改訂後も変わりません。

変わったのは中身です。2026年1月21日以降に受験する分から、試験は4セクション・全体で約2時間の構成になり、スコアは総合・各セクションとも1〜6の0.5刻みで表示されるようになりました。

TOEFL iBTの構成(ETS「TOEFL iBT Test Structure」およびTOEFLテスト日本事務局「2026年1月21日からのTOEFL iBT改訂に関する概要」より・2026年8月時点)

セクション問題数時間方式
Reading50問30分アダプティブ(2モジュール)
Listening47問29分アダプティブ(2モジュール)
Writing12問23分3つの課題タイプ
Speaking11問8分2つの課題タイプ
合計120問約2時間所要時間は説明時間を除く

この表で目を引くのは問題数の多さと、1問あたりの時間の短さです。Readingは30分で50問、Listeningは29分で47問。単純に割れば1問あたり40秒に届きません。Speakingは8分で11問、Writingは23分で12問ですから、産出系のセクションも同じ密度です。4セクション合わせて約2時間で120問という設計になっています。

つまり「長い答案を1本仕上げる力」より、短い課題を切り替えながら正確に処理し続ける力が問われる試験になりました。対策の重心が変わるということです。

何が変わったのか — 「120点満点」はもう出ない

POINT

改訂の核心はスコアスケールです。0〜120点という見慣れた数字は、2026年1月21日以降の受験分では総合スコアとして表示されなくなりました。

新しいスコアは1〜6の0.5刻みです。ETSは「総合スコアは、4つのセクションスコアの平均値を0.5刻みに四捨五入したもので算出されます」と説明しています。英語版の公式資料では具体例として、平均5.125はバンド5、平均5.25はバンド5.5になると示されています。

ここには実務上の含意があります。4セクションの平均なので、1つのセクションのスコアが0.5動くと、平均は0.125動きます。上の例でいえば、平均5.125の状態から弱点セクションを1つだけ0.5上げれば平均は5.25になり、総合バンドは5から5.5へ上がる計算です。全体を底上げするより、最も低いセクションを1つ潰すほうが総合スコアに効く構造になっています。

もう一つの大きな変更が、スコアがCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に直結したことです。ETSは新スケールの狙いを「CEFRとより直感的に対応させる」ことだと説明しており、バンドとCEFRレベルは次のように対応します。

新バンドスコアとCEFRの対応(ETS「TOEFL Score Scale Update」より)

バンドスコアCEFRレベル旧スケールでの目安(ETS換算例)
6C2
5.5 / 5C1バンド5 = 旧100点相当
4.5 / 4B2バンド4.5 = 旧90点/バンド4 = 旧80点相当
3.5 / 3B1
2.5 / 2A2
1.5 / 1A1

海外大学の出願要件としてよく挙がる「TOEFL iBT 100点」「同80点」は、新スケールではバンド5バンド4にあたります。当サイトの海外大学の出願ガイドで扱っている「iBT90/IELTS 6.5」という水準は、バンド4.5・CEFRのB2の域です。

避けたい

「TOEFL100点を目指す」という目標のまま、対策と出願準備を進める

こうすればOK

志望校の要項が旧0〜120と新1〜6のどちらで書かれているかを先に確認する。 目標は「バンド5」なのか「旧換算で100」なのかを言葉にしてから対策を始める

避けたい

4技能をまんべんなく底上げしようとする

こうすればOK

総合は4セクションの平均。最も低いセクションを1つ0.5上げるだけで総合バンドが0.5動くことがある。弱点セクションから着手する

最大の実務論点 — 2つのスコアが2年間、併存する

POINT

この章が出願計画を左右します。改訂日をまたいで、性質の違うスコアレポートが世の中に同時に存在している状態です。

ETSは移行措置をこう定めています。「2026年1月21日以降の2年間、各スコアレポートの総合スコアには『1〜6』と、それに対応する『0〜120』の参考値の両方を記載します」。英語版の資料はさらに踏み込んで、この期間のスコアレポートには(1)CEFRレベル、(2)1〜6の総合・セクションスコア、(3)0〜120スケールでの相当スコアの3つが載ると明記しています。

問題は、改訂前に受けたスコアの側です。ETSは「2026年1月21日より前に受験されたTOEFL iBTのスコアレポートも、テスト日から2年間の有効期限内はご利用いただけます」としつつ、そちらにはバンドスコアは併記されないとしています。

受験時期によってスコアレポートの表示が変わる(ETSおよびTOEFLテスト日本事務局の公表内容より)

受験した時期スコアレポートに載るもの有効期限
2026年1月21日より0〜120のみ(1〜6のバンドは併記されない)テスト日から2年間
2026年1月21日〜2028年1月20日ごろCEFRレベル+1〜6+0〜120相当値の3つテスト日から2年間
併記期間の終了後CEFRレベルと1〜6(0〜120の参考値は載らなくなる見込み)テスト日から2年間

この表を保護者の立場で読み替えると、こうなります。いま高2・高3のお子さんが出願に使うスコアは、ほぼ「3つ併記」の時期のものです。旧スケールしか受け付けない大学にも、新スケールで基準を書き換えた大学にも、同じ1枚で対応できます。ここは比較的安全な時期だといえます。

むしろ注意が要るのは大学側の対応が年度で動くことです。当サイトの出願ガイドでも触れているとおり、改訂を受けて受理方針を保留した大学、新基準に切り替えた大学、旧換算値で運用を続ける大学が混在しています。「TOEFLの新スコアが使えるか」は大学ごとに確認する事項であって、一般論では決まりません。

確認ポイント:MyBestスコア(後述)は「過去2年間の有効な全てのスコア」から各セクションの最高点を組み合わせる仕組みです。改訂前後のスコアをまたいで組み合わせた場合にどう表示・扱われるかは、公式ページの記載だけでは確定できませんでした。改訂前のスコアをお持ちで、それを出願に使う可能性があるご家庭は、ETSのアカウント画面と志望校の要項の両方で扱いをご確認ください。

受験料の前に、進学そのものの費用規模をつかむ

TOEFLの受験料は準備費用のごく一部です。国・期間・留学タイプから費用の目安を試算し、全体の規模感を先に押さえておくと、受験計画にどこまで投資できるかが見えてきます。

アダプティブになった — 前半の正答率が後半の難度を決める

POINT

ReadingとListeningは、受験者の解答状況に応じて出題の難度が変わる方式になりました。この構造を知らずに受けると、当日の判断を誤ります。

公式の説明はこうです。ReadingとListeningは「2つのモジュールで構成されており、1つ目のモジュールの正答率に応じて、2つ目のモジュールの難易度が変わります」。つまり前半の出来が、後半に出会う問題のレベルを決めます。

操作面のルールも押さえておく必要があります。同じモジュール内では前の問題に戻れますが、モジュール2に進んだ後にモジュール1へ戻ることはできません。公式はさらに、Readingが「唯一解き直しができるセクション」だと記載しています。加えて、ReadingとListeningには採点対象にならない問題も含まれて出題されます

ここから導ける当日の行動は2つです。第一に、前半モジュールで取りこぼさないこと。後半で挽回するという戦い方が、構造上とりにくい試験です。第二に、手応えの悪さを失点と決めつけないこと。後半が難しく感じたのは前半がよくできた結果かもしれず、逆もあります。また採点されない問題が混ざっているため、特定の1問の出来から全体を推し量ることには意味がありません。

この仕組みは、米国の大学出願でよく使われるSATという試験とも共通します。SATも各セクションが2モジュールに分かれ、第1モジュールの出来で第2モジュールの難度が変わる設計です。主要な標準テストが揃ってアダプティブ方式に移行したという理解でよいでしょう。

避けたい

「後半が難しかったから失敗した」と当日に落ち込み、次の受験計画を感情で決める

こうすればOK

後半の難度は前半の正答率で決まる。 手応えではなくスコアが出てから判断する(返却は受験日から3日以内)

避けたい

分からない問題を飛ばし、セクションの最後にまとめて戻る前提で時間配分する

こうすればOK

モジュール2に進むとモジュール1には戻れない。 戻れる範囲はモジュール内までと理解して時間を割り振る

何が出るのか — 4セクションの中身と、新しく増えた問題形式

POINT

改訂では、アカデミックな英語に加えて日常的な場面の英語を測る問題が追加されました。対策教材を選ぶ際は、この新形式に対応しているかが分かれ目になります。

ETSは改訂の狙いを「これまでのアカデミックな英語に加えて、現代の学習環境で必要とされる重要な言語スキルとコミュニケーション能力を測定」することだと説明しています。実際、公表されている課題タイプには、大学の講義だけでなくメールや日常会話を扱うものが並びます。

各セクションの課題タイプ(ETS「TOEFL iBT Test Structure」およびTOEFLテスト日本事務局の公表内容より)

セクション課題タイプ
Reading(50問・30分)Complete the Words(単語を完成させる)/Read in Daily Life(日常生活に関する文章を読む)/Read an Academic Passage(アカデミックな文章を読む)
Listening(47問・29分)Listen and Choose a Response(聞いて応答を選ぶ)/Listen to a Conversation(会話を聞く)/Listen to an Announcement(アナウンスを聞く)/Listen to an Academic Talk(講義を聞く)
Writing(12問・23分)Build a Sentence(文を作る)/Write an Email(メールを書く)/Write for an Academic Discussion(学術的な議論に書き込む)
Speaking(11問・8分)Listen and Repeat(聞いて繰り返す)/Take an Interview(インタビューを受ける)

注目したいのはWritingの「Build a Sentence」「Write an Email」と、Speakingの「Listen and Repeat」です。文を組み立てる、メールを書く、聞いた音声を繰り返す——いずれも1問あたりの分量が小さい産出課題で、Writingが23分で12問、Speakingが8分で11問という時間配分は、この構成だからこそ成り立ちます。学術的な議論に書き込む「Write for an Academic Discussion」や講義を聞く「Listen to an Academic Talk」も残っており、アカデミックな課題と日常場面の課題が同居しているのが改訂後の姿です。

ご家庭が実務として気をつけるべきは教材の選び方です。書店やオンラインには旧形式を前提にした問題集がまだ多く並んでいます。「Complete the Words」「Build a Sentence」「Take an Interview」といった課題タイプが含まれているかを目次で確認するのが、新形式対応かどうかを見分ける最も速い方法です。ETSは公式の練習用フルレングス模試(Full-Length Practice Test 1・2)と、有料の模試(TOEFL Practice Online)を提供しています。

英検で今どこにいるか — CEFRを使った現在地の測り方

POINT

新スコアがCEFRに直結したことで、英検のスコアから「TOEFLならどのあたりか」を大まかに位置づけられるようになりました。ただし一対一の換算はできません。

多くのご家庭にとって、いきなりTOEFLを受けるのは負担が大きいものです。受験料はUS$195で、対策にも時間がかかります。そこで役に立つのが、すでに受けている英検のスコアから現在地を推し量る方法です。文部科学省は「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」を公表しており、そこでは主要な試験が同じCEFRの物差しの上に並べられています。

CEFRを介した各試験の対応(文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」(平成30年3月)より令和元年8月作成版。TOEFL列は**旧0〜120スケール**)

CEFR英検CSEスコアIELTSTOEFL iBT(旧スケール)新バンド(ETS対応)
C12600〜3299(1級は2630〜)7.0〜8.095〜1205〜5.5
B22300〜2599(準1級は2304〜)5.5〜6.572〜944〜4.5
B11950〜2299(2級は1980〜)4.0〜5.042〜713〜3.5

この表の読み方には注意が必要です。文科省の対照表とETSの新換算は、別々に作られた対応表です。文科省の表ではC1の下限がTOEFL iBT 95点ですが、ETSの換算例では旧100点がバンド5(=C1)とされています。境界が数点ずれるため、「英検準1級だからTOEFLはバンド4.5」といった一対一の読み替えはできません。

それでも、大まかな現在地を知る用途では十分に役立ちます。英検準1級(CSE 2304〜)に届いているならB2の域にあり、TOEFLでもバンド4前後から始められる見込みがある。英検2級の段階(CSE 1980〜)ならB1で、海外大学が求めるB2水準にはもう一段必要になる。この程度の粒度で把握できれば、いつTOEFLの本番を入れるかの計画は立てられます

なお、高校の交換留学で求められる英語力はこれよりずっと手前の水準です。プログラムによって異なりますが旧スケールで45点前後を目安とすることが多く、これはB1の域にあたります。高校留学の段階で必要な英語力と、その伸ばし方については高校留学に必要な英語力で別途整理しています。高校留学の要件と、海外大学進学の要件は別物だと切り分けて考えてください。

有効期限2年が、受験の「開始時期」を決める

POINT

TOEFLのスコアには2年の有効期限があります。この一点が、いつから本番を受け始めるかを事実上決めてしまいます。

TOEFLテスト日本事務局は「スコアの有効期間はテスト日から2年間です」と明記しています。つまり取ったスコアを何年も使い回すことはできません。ここから逆算すると、早く受けすぎたスコアは出願時に切れているという事態が起こります。

具体的に考えてみましょう。米国の大学の一般出願(Regular Decision)は高3の年明けごろに締め切るものが多く、出願書類の提出は高3の秋から冬にかけて行います。すると、高1の6月に受けたスコアは高3の6月に失効するため、高3の秋の出願には使えません。高2の秋以降に受けたスコアでなければ、出願時点で有効期限内に収まらない可能性が出てきます。

受験時期の考え方(有効期間はテスト日から2年間・出願は高3の秋〜冬と想定)

受験時期位置づけ注意点
高1〜高2の前半練習として現在地を測る回高3秋の出願時には有効期限が切れている可能性が高い。 出願用のスコアとしては数えない
高2の秋〜冬出願に使える最初の回。 弱点セクションの特定に使うここ以降のスコアがMyBestスコアの材料になる
高3の春〜夏弱点セクションを狙って上げる本命回夏以降はエッセイ・推薦状の準備と重なる
高3の秋最終調整。 返却は受験日から3日以内なので出願直前でも間に合うスコア送付先の無料枠はテスト前日午後10時までに指定する必要がある

この設計にはもう一つの利点があります。MyBestスコアの存在です。ETSは「受験者の過去2年間の有効な全てのTOEFL iBTスコアから各セクションの最も高いスコアを組み合わせたスコア」をMyBestスコアとして提供しています。つまり別々の回で出した各セクションのベストを合成できるわけです。

先ほど述べたとおり、総合バンドは4セクションの平均です。ということは、回ごとに1つのセクションへ集中して臨み、そのベストをMyBestで束ねるという戦い方が成り立ちます。ただし材料になるのは「過去2年間の有効なスコア」だけなので、ここでも2年の窓が効いてきます。高2の秋から高3の秋までの約1年が、実質的な勝負期間だと考えておくとよいでしょう。

なお、MyBestスコアを出願に使えるかどうかは大学が決めます。MyBestを受け付けない大学もあるため、志望校の要項で「1回の受験のスコア(Test Dateスコア)を求めるのか、MyBestを認めるのか」を必ず確認してください。海外大学の出願全体の流れと締切管理は海外大学の出願ガイドで扱っています。

日本から受けるといくらかかるか

POINT

受験料は2025年4月に引き下げられました。ただし締切を過ぎたときの手数料や、スコアの追加送付には別途費用がかかります。

TOEFLテスト日本事務局によると、日本国内での受験料は1回あたりUS$195です。同事務局は「日本国内の受験では、2025年4月1日から1回あたりUS$245からUS$195に減額しました」と説明しています。以前の情報を見て予算を組んでいるご家庭は、下がっていることを前提に計算し直せます。

日本から受ける場合の費用と期限(TOEFLテスト日本事務局「特徴・構成・受験料」および「スコアについて」より・2026年8月時点)

項目料金期限・条件
受験料US$195締切はテスト日の7日前まで(中6日)
追加登録(締切後の申込み)US$244(US$195+手数料US$49)テスト日の2日前まで(中1日)・空席がある場合
日程・会場の変更US$69テスト日の4日前(中3日)まで
キャンセル受験料の50%が返金テスト日の4日前(中3日)までに手続きが必要
スコア送付4か所まで無料テスト前日の午後10時までに送付先を指定した場合
追加のスコア送付US$29/1か所無料枠を超える分・受験後に追加する分

見落とされやすいのがスコア送付の無料枠です。4か所まで無料ですが、その指定はテスト前日の午後10時まで。つまり受験する前に送付先を決めておかないと無料枠を使えません。あとから追加すると1か所US$29かかります。「スコアが出てから送り先を考える」と、志望校が5〜6校あるご家庭では数十ドル単位の差になります。

料金についての注意:同じTOEFLテスト日本事務局のサイト内でも、ページによって手数料の記載が異なります。受験料の案内ページでは追加登録がUS$244(手数料US$49)・日程変更がUS$69となっている一方、会場受験のFAQページではUS$235(手数料US$40)・US$60と記載されています(いずれも当サイトが2026年8月6日に確認)。本記事では受験料の案内ページの数字を採用していますが、実際の請求額は申込画面でご確認ください。

複数回受験を前提にすると、費用は積み上がります。仮に3回受ければ受験料だけでUS$585。ここに対策教材や講座の費用が乗ります。受験回数を増やす前に、弱点セクションを特定して的を絞るほうが、結果としても費用としても効率的です。留学準備全体でかかる費用の内訳は海外大学進学ガイドにまとめています。

申込みから受験までの実務

POINT

手続きそのものは複雑ではありませんが、本人確認書類の氏名表記でつまずく例が目立ちます。ここは保護者が確認しておきたい部分です。

  1. 1ETSアカウントを作り、テスト日・会場(または自宅受験)を選んで申し込む。 通常締切はテスト日の7日前(中6日)です。
  2. 2本人確認書類を確認する。 TOEFLテスト日本事務局によれば、原則はパスポート会場受験に限りマイナンバーカードと運転免許証も使えますが、自宅受験(Home Edition)はパスポートのみです(原本・有効期限内・顔写真付き。電子媒体は不可)。予約時に登録した氏名と、書類に記載された氏名が完全に一致している必要があります。
  3. 3スコア送付先を決めておく。 4か所まで無料ですが、指定できるのはテスト前日の午後10時までです。
  4. 4公式の練習用模試で形式に慣れる。 ETSはFull-Length Practice Test 1・2を提供しています。新形式の課題タイプが含まれているかを必ず確認してください。
  5. 5当日受験する。 全体で約2時間。ReadingとListeningはモジュール2に進むと前に戻れません。
  6. 6スコアを確認する。 受験日から3日以内にETSアカウントで確認できます。有効期間はテスト日から2年間です。

2番目の氏名一致は、保護者が関わる価値のある項目です。パスポートのローマ字表記と、アカウント登録時の姓名の入力順・スペルが揃っているかを出発点として確認してください。海外大学へ出願する際は、パスポート表記を基準に統一しておくと、その後の手続き全体で齟齬が起きにくくなります。なお、健康保険証は会場受験・自宅受験のいずれでも本人確認書類として使えません(公式の掲載対象外)。会場受験でパスポート以外を使う場合でも、登録名との完全一致は同じ条件です。

受験機会そのものは多く用意されています。TOEFLテスト日本事務局によれば、自宅受験のTOEFL iBT Home Editionは週5日(日曜から木曜)、夜も実施されています。会場受験と併せて、月に複数回の選択肢があると考えてよいでしょう。ただし短期間に受け直しても伸びるとは限らず、対策の期間を確保してから次の回を入れるのが基本です。

確認ポイント:再受験の間隔(受験と受験の間に何日あける必要があるか)については、ETS日本事務局の公式ページで明確な記載を確認できませんでした。予約可能な日付は申込システム側で制御されるため、次回の受験日を決める際は予約画面でご確認ください。 また会場受験と自宅受験のどちらを選ぶかは、受入れ大学が自宅受験のスコアを受け付けるかにも関わります。志望校の要項もあわせてご確認ください。

まとめ:スコアを取る前に、どのスケールで出すかを決める

TOEFL iBTは2026年1月21日に改訂され、Reading(50問・30分)、Listening(47問・29分)、Writing(12問・23分)、Speaking(11問・8分)の全体約2時間の試験になりました。ReadingとListeningは1つ目のモジュールの正答率で2つ目の難易度が変わるアダプティブ方式で、モジュール2に進むと前には戻れません。

スコアは1〜6の0.5刻み。総合は4セクションの平均を0.5刻みに丸めた値です。バンド5がC1(旧100点相当)、バンド4がB2(旧80点相当)。4つの平均である以上、最も低いセクションを1つ0.5上げるだけで総合が0.5動くことがある——ここが対策の設計を決めます。

そして期限が2つあります。スコアの有効期間はテスト日から2年間旧0〜120の参考値が併記されるのも2026年1月21日から2年間だけ。前者は「高1で受けたスコアは高3の出願に使えない」という形で受験開始時期を縛り、後者は「志望校の要項がどちらのスケールで書かれているか」という確認事項を生みます。

だから計画の立て方はこうなります。まず志望校の要項を開いて、求められているのが旧スケールの数値なのか新バンドなのかを確認する。そのうえで、出願に使うスコアは高2の秋以降に取り始め、弱点セクションを1つずつ潰しながらMyBestで束ねる。 費用はUS$195×回数と、無料枠を使い切るためのスコア送付先の事前決定。動かせないのは日程ではなく期限のほうです。期限から逆算して、いつ受け始めるかを先に決めてください。

Q.TOEFLは「120点満点」ではなくなったのですか? 何点満点ですか?

2026年1月21日以降に受験した分から、総合・各セクションとも1〜6の0.5刻みのバンドスコアで表示されます。総合スコアは4セクションの平均を0.5刻みに丸めた値です(ETS公式)。ただし移行措置として、2026年1月21日から2年間はスコアレポートに『CEFRレベル』『1〜6のスコア』『0〜120スケールでの相当値』の3つが併記されます。したがって、この期間に受けたスコアであれば、旧スケールで基準を書いている大学にも対応できます。改訂前に受けたスコアは有効期限内(テスト日から2年間)は使えますが、そちらにバンドスコアは併記されません。

Q.旧スコアの「100点」は、新しいバンドでいうと何にあたりますか?

ETSが公表している換算例では、旧100点がバンド5、旧90点がバンド4.5、旧80点がバンド4にあたります。CEFRとの対応はバンド5〜5.5がC1、バンド4〜4.5がB2、バンド3〜3.5がB1です。ただし、この換算はあくまで対応の目安で、大学が定める合格基準そのものではありません。志望校が新スケールでいくつを求めるのかは、各大学の入学要件(Admission Requirements)でご確認ください。

Q.スコアの有効期限は何年ですか? 高1で受けたスコアは出願に使えますか?

有効期間はテスト日から2年間です(TOEFLテスト日本事務局)。海外大学の出願書類を出すのは一般に高3の秋から冬なので、高1の6月に受けたスコアは高3の6月に失効し、高3秋の出願には使えません。出願用として数えられるのは、おおむね高2の秋以降に受けたスコアです。高1〜高2前半の受験は「出願用」ではなく「現在地を測る練習」と位置づけ、費用と時間の配分を考えるのが現実的です。

Q.日本での受験料はいくらですか。何回も受けられますか?

日本国内の受験料は1回あたりUS$195です(TOEFLテスト日本事務局。2025年4月1日にUS$245から減額)。締切はテスト日の7日前(中6日)で、それ以降は手数料が加算された追加登録の扱いになります。日程・会場の変更はUS$69、キャンセルはテスト日の4日前までの手続きで受験料の50%が返金されます。受験機会は多く、自宅受験のHome Editionは週5日(日曜〜木曜)、夜も実施されています。ただし再受験の間隔については公式ページで明確な記載を確認できなかったため、次回の日程は予約画面でご確認ください

Q.MyBestスコアとは何ですか。出願に使えますか?

過去2年間の有効な全てのTOEFL iBTスコアから、各セクションの最も高いスコアを組み合わせたスコアのことです(TOEFLテスト日本事務局)。総合バンドは4セクションの平均なので、回ごとに弱点セクションを狙って受け、そのベストを束ねるという戦い方が成り立ちます。ただしMyBestスコアを受け付けるかどうかは大学が決めます。1回の受験のスコア(Test Dateスコア)のみを求める大学もあるため、志望校の要項で必ずご確認ください。また改訂前後のスコアをまたいだ組み合わせの扱いは公式ページの記載では確定できなかったため、あわせてご確認ください。

Q.対策の教材は、どれを選べばよいですか?

新形式の課題タイプが含まれているかを目次で確認するのが最も速い判別法です。改訂で追加された課題には「Complete the Words」(単語を完成させる)、「Read in Daily Life」(日常生活に関する文章を読む)、「Build a Sentence」(文を作る)、「Write an Email」(メールを書く)、「Listen and Repeat」(聞いて繰り返す)、「Take an Interview」(インタビューを受ける)などがあります。これらが載っていない教材は旧形式向けの可能性が高くなります。ETSは公式の練習用フルレングス模試(Full-Length Practice Test 1・2)と有料のTOEFL Practice Onlineを提供しています。なお高校留学に必要な英語力は大学進学の水準とは別なので、高校留学に必要な英語力もあわせてご覧ください。

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