このページの要点

ハワイ親子留学では、子どもがどの在留資格で滞在するかによって、通える学校の種類が決まります。

  • ESTAの短期滞在中に子どもを学校に通わせることはできません:ESTAでの入国は合衆国法典で「90日を超えない短期訪問者(B)」としての入国と定められており(8 U.S.C. §1187(a)(1))、連邦規則は「短期訪問者が課程に登録すると在留資格の条件に違反する」と明記しています(8 CFR 214.2(b)(7))。
  • 親がF-1・子がF-2なら、子は公立を含むK-12にフルタイムで通えます:連邦規則に「F-2の子は、幼稚園から12年生までのいかなる初等・中等学校においても、フルタイムの就学ができる」と定められています(8 CFR 214.2(f)(15)(ii)(B))。子どもの就学に条文が正面から許可を与えているのは、この形だけです。
  • 逆に子ども本人をF-1にすると制限が重くなります:公立の小学校には使えず、公立の中等学校(中学・高校)は通算12か月まで、しかも学区に補助なしの1人あたり実費を全額支払ったことを示す必要があります(8 U.S.C. §1184(m)(1))。

ハワイの親子留学で最初に決めるのは、学校でも予算でもなく「子どもがどの在留資格でハワイにいるか」です。米国の連邦規則は、在留資格ごとに就学できる範囲を細かく定めています。ESTAでの短期滞在は短期訪問者としての入国なので、その間に子どもを学校の課程に登録させることは規則上認められていません。一方で、親が語学学校などでF-1を取り、子どもをF-2にすると、子どもは幼稚園から高校までフルタイムで通えます。子ども本人をF-1にする道もありますが、公立小学校には使えず、公立の中等学校(中学・高校)も12か月上限かつ実費の全額負担が条件です。費用の比較は、この3つのどれを取るかを決めてからでないと意味を持ちません。

本記事の出典と、扱わないことについて: 本文の制度の記述は、合衆国法典(8 U.S.C. §1184・§1187)および連邦規則集(8 CFR 214.2)の条文本文を、当サイトが2026年8月31日に取得して整理したものです(原文はいずれも英語で、和訳は当サイトによるものです)。次のものは本記事では扱いません。費用の実額(当サイトが一次情報で確認できた金額がないためです。上位ページに並ぶ金額はいずれも根拠が示されていませんでした)②ハワイ州教育省の留学生受入プログラムの授業料額(当サイトが確認できなかったため、確認先のみお示しします)③F-2の子が公立校に通う場合の授業料の有無(これは連邦法ではなく学区の居住要件の問題で、当サイトは学区の規定を確認していません)④具体的な学校名の推奨移民法令と学区の運用はいずれも変わります。渡航前には必ず米国大使館・領事館および渡航先の学区の公式情報でご確認ください。本記事は法律上の助言ではありません。

結論:就学を目的に行くなら実質3つの型で、選べる学校が型ごとに違う

POINT

就学を目的に渡航する場合、在留資格の組み合わせは実質3通りです。どれを選ぶかで、子どもが通える学校の種類と、滞在できる長さが決まります(親の就労資格や交流訪問者資格で滞在する場合は、それぞれ別の規定によります)。

「ハワイ親子留学」という言葉はひとつですが、米国の制度から見ると中身はまったく違う3つの型に分かれます。上位ページの多くは「短期はビザ不要、長期は親がF-1で子がF-2」と2行で済ませていますが、そこで落ちているのが「では短期のあいだ、子どもは何ができるのか」という一番知りたい部分です。先に全体像を出します。

ハワイ親子留学の3つの型と、条文上の扱い(条文は当サイトが原文から整理)

親の立場子の立場子どもが通えるもの条文上の根拠
①短期滞在型ESTA(短期訪問者)ESTA(短期訪問者)学校の課程には登録できません。サマープログラム等でも「course of study への enroll」に当たるものは不可8 U.S.C. §1187(a)(1)/8 CFR 214.2(b)(7)
②親がF-1型F-1(語学学校等の学生)F-2(同行家族)公立・私立を問わず、幼稚園から12年生までフルタイム8 CFR 214.2(f)(15)(ii)(B)
③子がF-1型同行の資格を別途検討F-1(学生)私立中心。公立小学校は不可、公立の中等学校(中学・高校)は通算12か月かつ実費全額の償還が条件8 U.S.C. §1184(m)(1)/8 CFR 214.2(f)(5)(i)

条文が子どもの就学に正面から許可を与えているのは②だけです。理由は制度の作りにあります。②は「親が学生で、子はその家族」という位置づけなので、子どもの就学に条文が正面から許可を与えています。③は「子ども本人が留学生」なので、米国の公教育を留学に使わせないための制限が直接かかります。①はそもそも就学のための入国ではありません。つまり、費用や学校の質を比べる前に、どの型で行くのかが決まっていないと、比較する対象がそろわないのです。親子留学全体の設計(日本側の手続き・費用の構造)は親子留学とはで扱っていますので、あわせてご覧ください。

①短期滞在型:ESTAの90日で、子どもを学校に通わせることはできない

POINT

ESTAでの入国は「90日を超えない短期訪問者」としての入国です。連邦規則は、短期訪問者が課程に登録することを在留資格違反と定めています。

上位ページの多くは「3ヶ月以内ならビザは不要」と書きます。これは入国できるかどうかの話としては正しいのですが、「その間に子どもが学校に通えるか」という問いへの答えにはなっていません。条文を2本つないで考えます。

ESTAは独立した資格ではなく「短期訪問者としての入国」

まず、ビザ免除プログラム(ESTA)が何なのかです。合衆国法典は、その対象者の要件をこう定めています。「The alien is applying for admission during the program as a nonimmigrant visitor (described in section 1101(a)(15)(B) of this title) for a period not exceeding 90 days.」(このプログラムのもとで入国を申請する外国人は、90日を超えない期間の非移民の訪問者として入国を申請する者であること)。つまりESTAでの入国は、独立した資格ではなく「短期訪問者(B)としての入国」です。

連邦規則は「課程への登録」を名指しで禁じている

そのうえで連邦規則には、「Enrollment in a course of study prohibited」(課程への登録の禁止)という見出しの規定があります。「An alien who is admitted as, or changes status to, a B-1 or B-2 nonimmigrant on or after April 12, 2002, ... violates the conditions of his or her B-1 or B-2 status if the alien enrolls in a course of study.」(2002年4月12日以降にB-1またはB-2として入国し、または同資格に変更した外国人は、課程に登録した場合、その資格の条件に違反する)。同じ規定は、就学したい場合の道を2つ示しています。「must either obtain an F-1 or M-1 nonimmigrant visa from a consular officer abroad and seek readmission to the United States, or apply for and obtain a change of status under section 248 of the Act and 8 CFR part 248」(国外の領事官からF-1またはM-1の査証を取得して再入国するか、米国内で資格変更の申請をして許可を得るか、そのいずれかによらなければならない)。そして「The alien may not enroll in the course of study until the Service has admitted the alien as an F-1 or M-1 nonimmigrant or has approved the alien's application under part 248 of this chapter and changed the alien's status to that of an F-1 or M-1 nonimmigrant.」(F-1またはM-1として入国を認められるか、資格変更が承認されるまで、課程に登録してはならない)と続きます。つまり必ず出国しなければならないわけではありませんが、いずれにせよ「登録の前に資格を得る」という順序は動きません。

避けたい

「3ヶ月以内ならビザ不要」と読んで、その90日のあいだ子どもを現地の学校に通わせる計画を立てる

こうすればOK

「入国できること」と「就学できること」を分けて考える。ESTAで入れるのは事実ですが、課程への登録は別の話です

避けたい

サマープログラムなら短期だから大丈夫だろうと考える

こうすればOK

そのプログラムが「course of study への enroll」に当たるかどうかを、主催者に確認する。期間の長さではなく、登録の性質で決まります

避けたい

現地に着いてから学校を探して入れてもらう

こうすればOK

登録の前に資格を得る。条文は、国外で査証を取り直す道と、米国内で資格変更を申請する道の2つを示したうえで、いずれかが認められるまで登録してはならないと順序を定めています

確認ポイント:ここは当サイトの読み方です。上の2本の条文をつなぐ読み方には、開示しておくべき前提があります。連邦規則の同じ(b)の中には、(3)としてこういう規定も置かれています——「Special requirements for admission and maintenance of status for visitors admitted to the United States under the Visa Waiver Pilot Program are set forth in section 217 of the Act and part 217 of this chapter.」(ビザ免除プログラムで入国した訪問者の入国および資格維持の要件は、法第217条および本章第217部に定める)。つまりビザ免除での入国者について、規則は別のパートを参照させています。一方で(b)(7)が名指ししているのは「B-1またはB-2として入国した外国人」です。当サイトは、ビザ免除での入国が合衆国法典§1187(a)(1)により「§1101(a)(15)(B)の訪問者」としての入国と定められていることを踏まえて、(b)(7)の趣旨が及ぶと読んでいます(なお第217部には就学を認める規定は見当たりませんでした)。この読み方は当サイトの整理であって、公的機関の解釈として示されたものではありません。判断に迷う場合は、米国大使館・領事館にご確認ください。

確認ポイント:観光や見学まで禁じられているわけではありません。禁じられているのは「course of study への enroll(課程への登録)」です。では、体験入学・見学・レクリエーション的な活動がどこまで含まれるのかは、条文の文言だけからは決まりません。当サイトはこの線引きについて公的な解釈を確認できていませんので、断定しません。参加を検討しているプログラムが登録を伴うのかどうかは、主催者と、必要であれば米国大使館・領事館にご確認ください。「短期だから」「語学だから」という理由で自動的に許されるわけではない、という点だけは条文から確実に言えます。

②親がF-1型:条文が「F-2の子はK-12にフルタイムで通える」と書いている

POINT

連邦規則は、F-2の子どもについてだけ、初等・中等学校でのフルタイム就学を正面から認めています。これが親子留学で最も使われる形です。

親が語学学校やコミュニティカレッジでF-1を取り、子どもをF-2(同行家族)にする形です。この形が使われるのは、たまたま便利だからではなく、条文がこの場合だけを名指しで認めているからです。

連邦規則のF-2に関する規定は、まず原則として「an F-2 spouse and child may engage in a full course of study only by applying for and obtaining a change of status to F-1, M-1 or J-1」(F-2の配偶者および子は、F-1・M-1・J-1への資格変更を得てはじめてフルタイムの課程に就ける)と、フルタイムの就学を制限しています。ところがその直後に例外が置かれています。F-2 elementary or secondary study. An F-2 child may engage in full-time study, including any full course of study, in any elementary or secondary school (kindergarten through twelfth grade).」(F-2の子は、幼稚園から12年生までのいかなる初等・中等学校においても、フルタイムの課程を含む就学ができる)。

F-2の子だけが例外として認められている

ここが、③の子ども本人をF-1にする形との決定的な違いです。③でかかる「公立小学校には使えない」「公立の中等学校は通算12か月」という制限は、F-1の在留資格に対する制限です。F-2の子には、この条文が適用されません。だからこそ、小学生・中学生のお子さんを長めに現地校へ通わせたいご家庭では、親が学生になるという一見遠回りな形が、制度上はいちばん素直な道になります。

F-2(同行家族)にできること・できないこと(8 CFR 214.2(f)(15) より当サイトが整理)

項目条文上の扱い根拠
初等・中等学校(K-12)でのフルタイム就学できる(公立・私立の別は条文に書かれていません)(f)(15)(ii)(B)
大学など高等教育でのフルタイムの課程できない(F-1等への資格変更が必要)(f)(15)(ii)(A)(2)
大学などでのパートタイムの履修できる(SEVP認定校で、フルタイム未満)(f)(15)(ii)(A)(1)
趣味・レクリエーション的な学びできる(フルタイムでも可)(f)(15)(ii)(A)(2)
就労できない(f)(15)(i)
上記以外の就学在留資格違反になります(f)(15)(ii)(C)

表の最後の2行は、費用計画に直結します。F-2の配偶者・子は就労できません。なおF-1である親のほうは、条文上まったく働けないわけではありません——連邦規則は学内での就労について「Employment authorized under this paragraph (f)(9)(i) must not exceed 20 hours a week while school is in session」(学期中は週20時間を超えてはならない)と定めています(8 CFR 214.2(f)(9)(i))。ただしこれは学内の限られた仕事で、生活費をまかなう手段として計画に織り込めるものではありません。したがって②の型は、実質的には日本側の収入だけで滞在期間の全費用をまかなう設計になります。そして「上記以外の就学は資格違反」という規定があるため、親自身が「ついでに自分も別の学校へ」と考える場合には、それがF-1の課程なのか、F-2として許される範囲なのかを確認する必要があります。費用の全体像の作り方は親子留学の費用で扱っています。

確認ポイント:「公立校に無料で通える」と断定はできません。当サイトが確認した上位ページには「子どもは地元住民と同様の扱いとなり、ハワイの公立学校に無料で通学できます」という記述がありましたが、出典は示されていませんでした。上に引用した連邦規則が定めているのは「F-2の子が初等・中等学校でフルタイムに就学できる」ということまでで、授業料が無償かどうかは書かれていません。公立校の授業料の扱いは、連邦の移民法ではなく学区の居住要件(その学区に住んでいると認められるか)の問題です。当サイトはハワイの学区の規定を確認していませんので、無償と断定しません。滞在先が決まったら、必ず学校を所管する教育当局に直接ご確認ください。ハワイの公立学校はハワイ州教育省(Hawaii State Department of Education)が所管していますので、まずはそちらが確認先になります。なお同省が留学生の受入プログラムを設けているかどうか、またその費用については、当サイトは公式情報を確認できていませんので書きません。

③子がF-1型:公立小学校には使えず、公立の中等学校は12か月かつ実費全額

POINT

子ども本人を留学生にすると、米国の公教育を留学に使うことへの制限が直接かかります。私立が中心になるのはこのためです。

3つめは、子ども本人がF-1を取る形です。高校生のお子さんの単身留学ではこの形が基本になりますが、親子留学の文脈では制限が重くなります。合衆国法典は、F-1の在留資格が使えない場合を名指しで書いています。

「(A)at a public elementary school or in a publicly funded adult education program」(公立の小学校、または公的資金による成人教育プログラム)については、そもそもF-1の資格を取得できません。そして「(B)at a public secondary school unless」(公立の中等学校については、次の場合を除き不可)として2つの条件が置かれています。「(i)the aggregate period of such status at such a school does not exceed 12 months with respect to any alien」(当該学校におけるその資格の通算期間が12か月を超えないこと)、「(ii)the alien demonstrates that the alien has reimbursed the local educational agency that administers the school for the full, unsubsidized per capita cost of providing education at such school for the period of the alien's attendance」(その学校を運営する地方教育当局に対し、在学期間について、補助を受けない1人あたりの教育提供費用の全額を償還したことを示すこと)。

連邦規則の側にも同じ12か月の制限が置かれています。「an F-1 student who is admitted to attend a public high school is restricted to an aggregate of 12 months of study at any public high school(s)」(公立高校に通うために入国を認められたF-1の学生は、いずれの公立高校においても通算12か月の就学に制限される)。「12か月」は1校ごとではなく通算です。学校を変えてもリセットされません。

避けたい

「アメリカの公立校は無料だから、子どもを留学生として公立小学校に入れる」と考える

こうすればOK

条文は公立小学校でのF-1をそもそも認めていません。この道は存在しないという前提で計画を立てます

避けたい

公立高校なら1年通えると考え、費用を「無料」で見積もる

こうすればOK

通算12か月の上限と、実費全額の償還がセットの条件です。公立でも費用は発生する前提で見積もります

避けたい

子どもをF-1にして、親は観光で長く滞在するつもりでいる

こうすればOK

親の滞在資格を別途検討する。子がF-1でも、親の在留資格が自動的に付いてくるわけではありません

この③の制限は、実は米国の高校留学全般を理解する鍵でもあります。「アメリカの公立高校への留学は1年まで」という説明を見たことがある方も多いと思いますが、その根拠がまさにこの条文です。高校段階の留学の制度全体はアメリカ 高校留学で扱っていますので、お子さんが高校生の場合はそちらもご覧ください。

費用は「型」を決めてからでないと比較できない

POINT

同じ「ハワイ1か月」でも、型が違えば費用の項目そのものが変わります。金額の相場より先に、何が費目として発生するかを確定させてください。

当サイトは、この記事で費用の実額を出しません。理由は2つあります。ひとつは、当サイトが一次情報で確認できた金額がないこと。もうひとつは、上位ページに並んでいる金額に、根拠が1つも示されていなかったことです。当サイトが確認した1位のページには、親の語学学校・子どもの学校・滞在費・航空券・保険・ビザ申請料と金額が並んでいましたが、そのすべてに出典がありませんでした。出典のない数字を書き写すことは、当サイトの方針として行いません。

代わりにお渡しできるのは、「型ごとに、どの費目が発生するか」という構造です。ここが分かれば、複数の見積もりを同じ土俵に並べられます。

型ごとに発生する費目の違い(金額ではなく、費目の有無の整理)

費目①短期滞在型②親がF-1型③子がF-1型
ビザ申請の費用・SEVISの費用不要(ESTAの申請料のみ)必要(親のF-1に伴う)必要(子のF-1に伴う)
親の学費なし発生(F-1の在籍が前提のため)なし(親は学生ではない)
子の学費課程に登録できないため、そもそも発生しない学校による(公立の扱いは学区に要確認)発生(公立の中等学校の場合は実費全額の償還)
滞在費・生活費発生発生(期間が長い分だけ膨らむ発生
保険発生発生発生
同行する家族の就労による収入不可(F-2は就労できません)。F-1の親は学内での就労が週20時間まで認められますが、生活費の当てにはできません

この表からいちばん読み取っていただきたいのは、②の型では「親の学費」という費目が増えることです。親が学生になることで子どもの就学が可能になる設計なので、親の学費は「ついで」ではなく、子どもを学校に通わせるための必須コストです。上位ページの費用一覧はこれを「親の語学学校代」として並べていますが、なぜそれが必要なのかを説明していないため、削れる費目のように見えてしまいます。削れません。ここを削ると、子どもが学校に通えなくなります。

出発前に確認する5つのこと

POINT

在留資格・学校・学区・日本側の学籍・保険。この5つを、渡航先を決める前に一度そろえてください。

  1. 1どの型で行くのかを決める。①②③のどれかによって、以降の確認先がすべて変わります。
  2. 2②③の場合、学校がSEVP認定校かを確認する。F-1の資格は、認定を受けた学校に在籍することが前提です。学校に直接お尋ねください。
  3. 3通わせる予定の学校を所管する教育当局(ハワイでは州教育省)に、居住要件と授業料の扱いを確認する。「無料かどうか」は連邦法ではなく、その地域の教育当局の規定で決まります。
  4. 4日本の学校をどうするかを決める。住民票を残すか海外転出届を出すかで在籍校との関係が変わります。詳しくは親子留学とはをご覧ください。
  5. 5保険を確保する。F-2の家族は就労できず、F-1の親も学内の週20時間までに限られるため、滞在中の収入は当てにできません。医療費の備えは日本側で用意する前提になります。

この5項目のうち、1〜3は渡航先がハワイでなくても構造は同じです。米国内であれば連邦の規則は共通なので、ロサンゼルスでもシアトルでも①②③の分類はそのまま使えます。変わるのは学区の運用と生活費だけです。逆に言えば、「ハワイだから特別」という部分は制度面にはほとんどありません。ハワイを選ぶ理由は、時差の短さ・日本語が通じる環境・治安といった生活面にあります。制度で選ぶのではなく、生活で選ぶ——これがハワイという行き先の正確な位置づけです。

他の行き先と比べるとどうか

POINT

ハワイは制度上のハードルが高い行き先です。同じ費用感でも、渡航先によって手続きの重さがまったく違います。

ここまで読んで「思ったより面倒だ」と感じられたかもしれません。その感覚は正しく、実際にハワイ(米国)は親子留学の行き先のなかで制度上のハードルが高いほうです。比較のために、当サイトが同じ方法で調べた他の2か所を並べます。

3つの行き先の制度上の重さ(各国の公式情報より当サイトが整理)

行き先子どもが学校に通うための手続き重さ
ハワイ(米国)在留資格の型を先に決める必要がある。短期訪問者のままでは課程に登録できない重い
セブ(フィリピン)査証免除で入国できるが、語学学校で学ぶ場合の許可は特別就学許可(SSP)。学生査証(9F)は「18歳以上・高校より上の課程」が対象のため、子どもはSSPの道になる中くらい
マレーシア子どもがStudent Pass(3歳以上)の本人になり、親は保護者(Guardian)の枠。学校段階の申請先はEMGSではなく入国管理局。語学留学では「親が学生・子が家族」という米国型は使えない(帯同は修士・博士課程のみ)主従が逆になる

表の「重さ」は、良し悪しではありません。手続きが重いということは、それだけ制度が明文化されているということでもあります。ハワイの場合、条文を読めば「何ができて何ができないか」が明確に分かります。むしろ危ないのは、手続きが軽く見えるために確認を省いてしまう行き先です。どの行き先を選ぶにしても、「子どもがどの立場で滞在し、その立場で学校に通えるのか」を公式情報で確かめるという手順は変わりません。

高校段階での留学を検討している場合の費用を試算する

このツールが試算するのは**高校留学**(公立・私立・ボーディング・交換・短期語学)の1年間の概算費用です。**親子留学の費用や、小中学生の就学費用は試算できません。**お子さんが高校生で、単身での留学も選択肢に入れている場合にお使いください。

まとめ:条文が決めているのは「型」で、費用はその後についてくる

ハワイ親子留学について、当サイトが全文を取得して確認した1位のページは、法令や政府サイトへのリンクを1本も示していませんでした。費用の数字にも根拠がありませんでした。そこで本記事は、費用の相場を書く代わりに、米国の連邦規則と合衆国法典の原文だけを使って「子どもがどの立場なら、どの学校に通えるのか」を整理しました。結論は3点です。①ESTAでの短期滞在中は、子どもを課程に登録させることが規則上できません。②親がF-1・子がF-2なら、子は幼稚園から12年生までフルタイムで通えます。③子ども本人をF-1にすると、公立小学校には使えず、公立の中等学校(中学・高校)は通算12か月かつ実費全額の償還が条件になります。そして、F-2の家族は就労できず、F-1の親も学内の週20時間までに限られます。費用の比較は、この型を決めてからでないと成り立ちません。なお、公立校が無償かどうかは連邦法ではなく学区の居住要件の問題で、当サイトは学区の規定を確認していないため断定していません。同じ手順で他の行き先も見たい場合はセブ島の親子留学マレーシアの親子留学を、日本側の手続きと費用構造は親子留学とはをご覧ください。

Q.ESTAで入国して、子どもを1か月だけ現地の学校に体験入学させるのはだめですか。

「体験入学」がその学校の課程への登録を伴うのであれば、規則上できません。連邦規則は「An alien who is admitted as, or changes status to, a B-1 or B-2 nonimmigrant ... violates the conditions of his or her B-1 or B-2 status if the alien enrolls in a course of study.」として、短期訪問者が課程に登録することを在留資格違反と定めています。ESTAでの入国は合衆国法典上「90日を超えない非移民の訪問者」としての入国なので、この規定の対象になります。ただし、見学や、登録を伴わないレクリエーション的な活動までが禁じられているのかは、条文の文言だけからは決まりません。当サイトはこの線引きについて公的な解釈を確認できていませんので断定しません。参加を検討しているプログラムが登録を伴うのかを主催者に確認し、判断がつかない場合は米国大使館・領事館にお問い合わせください。

Q.親が語学学校に通わないと、子どもは学校に通えないのでしょうか。

「親がF-1・子がF-2」という形を取る場合は、そのとおりです。この形で子どもの就学が認められるのは、連邦規則が「F-2の子は幼稚園から12年生までフルタイムで就学できる」と定めているからで、F-2という立場は、親がF-1であることから生じます。したがって親の在籍は、子どもを学校に通わせるための前提条件です。もうひとつの道は、子ども本人がF-1を取る形(本文の③)ですが、公立小学校には使えず、公立の中等学校は通算12か月かつ実費全額の償還が条件になります。どちらの道でも「誰かがF-1である」ことが必要だという点は共通しています。

Q.ハワイの公立学校は本当に無料で通えますか。

当サイトは無料だと断定しません。上位のページには「無料で通学できます」という記述がありましたが、出典が示されていませんでした。当サイトが確認した連邦規則が定めているのは「F-2の子が初等・中等学校でフルタイムに就学できる」ということまでで、授業料の有無については書かれていません。公立校の授業料は連邦の移民法ではなく、学区の居住要件で決まる問題です。当サイトはハワイの学区の規定を確認していませんので、金額も可否も書きません。滞在先の住所が決まった時点で、その住所を管轄する教育当局(ハワイでは州教育省)に直接ご確認ください。なお、子ども本人がF-1で公立高校に通う場合については、合衆国法典が「補助を受けない1人あたりの費用の全額を償還したことを示すこと」を条件としており、この場合は無償になりません。

Q.F-2で行くと、親はハワイで働けますか。

働けません。連邦規則は「The F-2 spouse and children of an F-1 student may not accept employment.」(F-1の学生の配偶者および子は、就労を受け入れてはならない)と明記しています。これは費用計画に直結します。②の型は「親が学費を払いながら、収入は日本側だけ」という構造になるため、滞在期間が延びるほど負担が積み上がります。滞在を長くするか、期間を区切って濃くするかは、この点を踏まえてご判断ください。費用の考え方は親子留学の費用で扱っています。

Q.公立高校の「通算12か月」は、学校を変えればまた12か月使えますか。

使えません。連邦規則は「an F-1 student who is admitted to attend a public high school is restricted to an aggregate of 12 months of study at any public high school(s)」(公立高校に通うために入国を認められたF-1の学生は、いずれの公立高校においても通算12か月の就学に制限される)としています。「aggregate(通算)」という語と「any public high school(s)(いずれの公立高校においても)」という語が使われているため、学校を移っても合算されます。なお、この12か月の制限は公立高校についてのもので、私立校には適用されません。

Q.ハワイとロサンゼルスで、手続きは変わりますか。

在留資格に関する部分は変わりません。本記事で扱った条文は米国の連邦法・連邦規則なので、米国内であればどこでも同じです。①②③の型の分類も、F-2の子がK-12に通えることも、公立の中等学校の12か月制限も共通です。変わるのは、学区の運用(居住要件や授業料の扱い)と、生活費です。したがって「ハワイだから制度が緩い/厳しい」ということはありません。ハワイを選ぶ理由は、時差の短さや生活のしやすさといった制度以外の要素になります。行き先を比べるときは、制度面ではなく生活面と費用で比べるのが正確です。

お子さんが高校生なら、留学の形から整理できます

卒業・交換・認定・短期のどの形が目的に合うかを、簡単な質問で整理できます。**親子留学ではなく、お子さん単身での留学を検討する場合の入口です。**