このページの要点

4月と9月を合わせた合格者の約3分の2はAO経由。4月入学だけなら一般選抜が最大の入口です。

  • 2026年度の合格者888名のうちAO3区分が588名(約66%)。ただし4月入学だけなら一般選抜300名>AO273名(当サイトの計算)
  • 一般選抜と国内選考は受験者÷合格者、国外選考と9月入学は志願者÷合格者。分子が違う
  • 一般選抜で入学するとStudy Plan1が適用され、1年間の留学は必修になると大学が明記

早稲田大学国際教養学部(SILS)の入試は、一般選抜とAO入試3区分(4月入学の国内選考・国外選考、9月入学)に分かれます。2026年度は合格者888名のうち588名がAO経由でした。ただしこれは9月入学を含めた数字で、4月入学だけなら一般選抜300名に対しAOは273名です。注意したいのは倍率の読み方で、大学が公表している「実質倍率」は一般選抜と国内選考が受験者÷合格者、国外選考と9月入学は志願者÷合格者と、区分によって分子が異なります。そのまま並べて比べることはできません。またSILSの特徴である1年間の留学必修は、Study Plan1(主に日本語が母語の学生)が対象で、Study Plan2は任意です。一般選抜で入学した場合はStudy Plan1が適用されると大学が明記しています。この記事では入口の構造と、留学にかかる追加費用まで公表資料で整理します。

結論早見表:4つの入口と2026年度の実績

POINT

まず全体像です。AO3区分の募集人員は合計345名。9月入学まで含めるとAOのほうが大きい一方、4月入学だけなら一般選抜が最大の入口になります。

2026年度入試の実績(大学公表値)と、大学が現在掲載しているAOの募集人員(年度の明記なし。同ページの選考日程は2027年度)。※実質倍率の分子が区分によって異なる点は次章で解説

入口募集人員志願者合格者大学公表の実質倍率倍率の分子
一般選抜1,5933004.6倍受験者1,371名
AO入試(4月入学・国内選考)95名7211504.5倍筆記審査受験者668名
AO入試(4月入学・国外選考)100名4271233.5倍志願者427名
AO入試(9月入学選考)150名1,3223154.2倍志願者1,322名
4区分の合計AO計345名4,063888

出典:早稲田大学 国際教養学部「入試データ」および「入試情報・入学試験要項」(当サイトが2026年9月3日に取得)。倍率は大学の掲載値で、当サイトでも検算しています(1,371÷300=4.57、668÷150=4.45、427÷123=3.47、1,322÷315=4.20)。合計欄の志願者4,063名・合格者888名・AO計345名は、いずれも当サイトの合算です。一般選抜の募集人員は学部サイトの表に掲載がないため空欄にしています(学部サイトは一般選抜の詳細を早稲田大学入学センターのサイトに委ねています)。なお合格者数が募集人員を上回る区分があります(9月入学は募集150名に対し合格315名、国外選考は100名に対し123名)。これは入学辞退を見込んだ合格発表によるもので、募集人員と合格者数を割り算しても倍率にはなりません。

合格者で見ると、AO3区分の合計は588名で一般選抜は300名。全合格者888名に占めるAOの割合は約66%(当サイトの計算)です。ただしこの数字の読み方には注意が要ります。

AOの588名には、9月入学選考の315名が含まれています。日本の高校を3月に卒業して4月に入学する、という一般的な進路で見ると内訳は変わります。4月入学だけなら、一般選抜300名に対しAOは国内選考150名+国外選考123名=273名。単独の入口としては一般選抜が最大です(合計は当サイトの計算)。「合格者の3人に2人はAO」という言い方は、入学時期の違う2つのコホートを合算したものだと理解してください。

とはいえ、AOを無視してよいという意味ではありません。4月入学に限ってもAO2区分の合格者273名は一般選抜300名とほぼ並びます。「早稲田の国際教養=一般選抜で入るところ」という前提だけで準備を始めると、同じ規模の入口をもう一つ見落とすことになります。9月入学まで視野に入れるなら、日本の高校を3月に卒業してから半年空く点をどう埋めるかを含めて検討してください。

倍率をそのまま比べてはいけない理由

POINT

大学は4区分すべてで「実質倍率」と書いていますが、分子は同じではありません。一般選抜と国内選考は受験者、国外選考と9月入学は志願者です。

ここは公表データを注意深く読まないと見落とす点です。大学の「入試データ」ページでは、区分ごとに表の見出しが違います。

区分ごとの表頭の違い(大学の掲載どおり)

区分大学の表頭実質倍率の分子
一般選抜志願者/受験者(A)/合格者(B)/実質倍率(A)/(B)受験者
AO(4月入学・国内選考)志願者/筆記審査受験者(A)/合格者(B)/実質倍率(A)/(B)筆記審査受験者
AO(4月入学・国外選考)志願者(A)/合格者(B)/実質倍率(A)/(B)志願者
AO(9月入学選考)志願者(A)/合格者(B)/実質倍率(A)/(B)志願者

国外選考と9月入学選考には受験者数の列がありません。つまりこの2区分の「実質倍率」は志願者を分子にしています。一方、一般選抜と国内選考は実際に試験を受けた人を分子にしています。出願したが受験しなかった人が分子に入るかどうかが違うので、3.5倍と4.6倍を「国外選考のほうが通りやすい」と読むことはできません。

実際、一般選抜では志願1,593名に対し受験1,371名で222名の差があり、国内選考でも志願721名に対し筆記審査受験668名で53名の差があります。もし国外選考にも同じ割合の欠席があるとすれば、受験者ベースの倍率はもう少し低くなる計算です。ただし大学が受験者数を公表していない以上、それは推測でしかありません。当サイトは推測値を数字として出しません。

避けたい

「国外選考は3.5倍だから狙い目」と区分をまたいで倍率を比べる

こうすればOK

分子が違うことを確認してから比べる。そもそも国外選考と国内選考は出願できる人が違うので、選べる立場かどうかが先

避けたい

塾のサイトに載っている倍率をそのまま使う

こうすればOK

年度と出典を確認する。大学の「入試データ」ページに3年分が掲載されている

避けたい

AO9月入学の合格者平均スコアを、4月入学AOの目安として使う

こうすればOK

大学は「AO入学試験(4月入学・国内選考)合格者平均スコアは公開しておりません」と明記している。9月入学のスコアを他区分に当てない

3年間の推移(数値は大学公表値)

区分2024年度2025年度2026年度
一般選抜(合格者)380385300
一般選抜(実質倍率・受験者基準)3.2倍3.4倍4.6倍
AO国内選考(合格者)163147150
AO国内選考(実質倍率・筆記受験者基準)3.6倍4.7倍4.5倍
AO国外選考(合格者)113105123
AO国外選考(実質倍率・志願者基準)2.5倍3.2倍3.5倍
AO9月入学(合格者)348364315
AO9月入学(実質倍率・志願者基準)2.3倍2.8倍4.2倍

出典:早稲田大学 国際教養学部「入試データ」(当サイトが2026年9月3日に取得)。一般選抜は合格者が385名から300名に減り、実質倍率が3.4倍から4.6倍へ上がっています。AO9月入学も志願者が1,017名から1,322名へ増えたことで2.8倍から4.2倍になりました。ただし1年ごとの変動が大きいので、単年の数字だけで傾向を断定しないでください。

AO3区分は「どこで中等教育を修了したか」で分かれる

POINT

AOは学力で区分が分かれるのではなく、出願資格で分かれます。国籍は問われません。日本の高校を出るなら国内選考、日本国内のインターナショナルスクール出身なら国外選考です。

AO入試の3区分は、選べるものではなく出願資格で決まります。大学の記載はこうです。

AO入学試験の出願区分(大学公表の表より転記)

区分募集人員対象
4月入学・国内選考95名日本の中等教育課程の修了(見込)者(在外教育施設出身者等を含む)
4月入学・国外選考100名日本国外の12年間の中等教育課程の修了(見込)者(日本国内のインターナショナルスクール出身者等を含む)
9月入学選考150名12年間の中等教育課程の修了(見込)者(国内外を問わない)

出典:早稲田大学 国際教養学部「入試情報・入学試験要項」(当サイトが2026年9月3日に取得)。大学の注記は「※国籍は問いません。なお、出願資格の詳細については、入試要項を必ず確認してください。不明な点がある場合は、国際教養学部アドミッションズ・オフィスまでお問い合わせください。」

保護者が押さえるべき点を3つに絞ります。

  1. 1国籍は関係ありません。日本国籍でも、日本国内のインターナショナルスクールを出るなら国外選考の対象になり得ます。逆に外国籍でも日本の高校を出るなら国内選考です
  2. 2海外の日本人学校(在外教育施設)出身者は国内選考に含まれると大学が明記しています。海外在住だから自動的に国外選考、ではありません
  3. 39月入学選考だけは国内外を問いません。募集人員150名と3区分で最大で、志願者も1,322名と最多です。ただし日本の高校を3月に卒業してから9月入学まで半年空くため、その期間の過ごし方を別途考える必要があります

お子さんが高校在学中に1年間留学するケースでは、卒業する高校が日本の高校であれば国内選考が基本になります。帰国生としての受験を検討する場合は帰国子女枠と高校留学の関係もあわせてご確認ください。区分の判断が難しい場合は、大学のアドミッションズ・オフィスに直接問い合わせるのが確実です。

2027年度AO(4月入学・国内選考)の選考内容と日程

大学が公表している2027年度の国内選考は次のとおりです。「書類審査」および「筆記審査」により行われ、筆記審査は出願者全員が受験対象とされています(書類で絞られてから筆記、ではありません)。

2027年度 AO入学試験(4月入学)国内選考の日程(大学公表値)

項目内容
出願期間2026年9月1日〜9月8日
筆記審査2026年10月25日実施。「Critical Writing」(120分)、「志望理由に関するエッセイ(日本語)」(30分)※早稲田大学(早稲田キャンパス)にて実施
合格者発表2026年11月23日

出典:早稲田大学 国際教養学部「2027年度 AO入学試験(4月入学)国内選考 選考方法・日程」(当サイトが2026年9月3日に取得)。志望理由に関するエッセイが日本語で、当日会場で30分という形式である点は、事前に準備した文章を提出する方式とは対策が変わります。国外選考および9月入学選考の要項は英語版サイトに掲載されるとされています。

2027年度から共通テスト利用の方式が新設されます

POINT

「大学入学共通テスト利用入試(共通テスト+英語4技能テスト利用方式)」が2027年度入試から導入されます。共通テストの成績のみで合否を判定すると大学が明記しています。

これは新しい情報で、既存の受験情報サイトにはまだ反映されていないことが多い点です。大学の入試情報ページには、一般選抜とAO入試のあいだに次の区分が置かれています。

  • 区分名:大学入学共通テスト利用入試(共通テスト+英語4技能テスト利用方式)
  • 「※2027年度入試(2027年4月入学)より導入」
  • 「※大学入学共通テストの成績のみで合否を判定します。」

出典:早稲田大学 国際教養学部「入試情報・入学試験要項」(当サイトが2026年9月3日に取得。引用は逐語)。試験概要と入試要項は「早稲田大学入学センターWEBサイトよりご覧ください。」とされており、当サイトは入学センター側の資料を取得していません。したがって出願要件・配点・募集人員は本記事では扱いません。英語4技能テストにどの試験のどのスコアが使えるか、いつ受けたものが有効かは、必ず入学センターの要項でご確認ください。

保護者にとっての意味はシンプルです。2027年度から入口が1つ増えます。共通テストの成績のみで判定する方式が加わることで、AO対策に時間を割けなかった受験生にも道ができます。一方、一般選抜の合格者は2025年度の385名から2026年度は300名へ減っています。入口の数と各入口の規模は年ごとに動くので、去年の記事に書かれた方式の一覧をそのまま前提にしないでください。

1年間の留学は必修か:SP1とSP2で答えが違う

POINT

留学が必修なのはStudy Plan1の学生です。一般選抜で入学すると自動的にStudy Plan1になると大学が明記しています。AOはStudy Planを出願時に申請し、合格発表時に確定します。

SILSといえば1年間の留学が必修、というのが一般的な理解です。これは正確には半分だけ正しい表現です。大学のカリキュラムページには2つのStudy Planが定義されており、どちらに入るかで留学の扱いが変わります。

2つのStudy Planと留学の扱い(大学のカリキュラムページの記載より)

区分定義(大学の記載)海外留学どう決まるか
Study Plan 1「母語が日本語の学生で、日本語による科目履修(読解力、会話力、聴解力、文章作成能力共に)に支障のない学生。」必修。「大学在学中の一年間の海外学習期間(留学)が必須。」「一般選抜による受験者は、Study Plan1のカリキュラムが適用されます。」
Study Plan 2「Students whose first language is not Japanese.」に加えて「Those students whose first language is Japanese, however, may choose to take Study Plan 2 if they expect to experience difficulty in taking classes given in Japanese, or if they have resided in a foreign country for an extended period of time.」任意。「Study abroad is optional.」AO入試は出願時にApplication Formで申請。選考結果により変更される場合があり、合格発表時に確定

出典:早稲田大学 国際教養学部「カリキュラム」(当サイトが2026年9月3日に取得。引用は逐語)。大学は「国際教養学部のカリキュラムは、カリキュラム・ポリシーに基づき、主に日本語が母語である学生を対象とした『Study Plan 1』と、主に日本語以外の言語が母語である学生を対象とした『Study Plan 2』に分かれています。」と説明しています。AO入試については「AO入試(4月入学[国内選考、国外選考]、9月入学)による受験者は、Application Formにて自分に適していると思われるStudy Planを選択し、申請してください。」「※選考の結果、Study Planは当初申請したものから変更される場合があります。最終的に決定したStudy Planは、合格発表時に案内されます。」とされ、さらに「いかなる場合でも、入学後のStudy Planの変更は認められません。」と明記されています。留学の時期は「この図はSP1(日本語が母語)の学生の4月入学者をモデルにしたものです。9月入学者の場合は第5~第6セメスターが海外留学期間となります。」学部は「1年を春・秋の2つのセメスターに分けた8つのセメスターで4年間を構成」しています。なお、いったんStudy Plan1になった学生が留学を免除される条件については、当サイトが取得したページからは確認できませんでした。

一般選抜で入学する場合、留学は確定します。大学が「一般選抜による受験者は、Study Plan1のカリキュラムが適用されます」と明記しているためです。「1年間の留学は必ずある」という前提で4年間を設計してください。これは単位や時期の話にとどまらず、次章の費用に直結します。

一方、AO入試で出願する場合は少し事情が違います。Study Planは出願時にApplication Formで申請し、選考の結果で変更されることがあり、合格発表時に確定します。そして注目したいのが、Study Plan 2の定義に置かれた次の一文です——「Those students whose first language is Japanese, however, may choose to take Study Plan 2 if they expect to experience difficulty in taking classes given in Japanese, or if they have resided in a foreign country for an extended period of time.」(日本語を第一言語とする学生であっても、日本語で行われる授業に困難が見込まれる場合、または長期間海外に居住していた場合は、Study Plan 2を選ぶことができる、という趣旨)。

つまり「日本語が母語=必ずStudy Plan1」ではありません。長期の海外在住経験があるお子さんは、AOで出願する際にStudy Plan 2を選ぶ余地があります。その場合、海外留学は必修ではなく任意になります。ただし大学は「いかなる場合でも、入学後のStudy Planの変更は認められません。」としているため、出願時の選択がそのまま4年間の設計を決めます。該当しそうなご家庭は、出願前に国際教養学部事務所へ確認することをおすすめします(大学もカリキュラムページで「不明な点がある場合は国際教養学部事務所までお問い合わせください。」と案内しています)。

留学中にかかるお金:年100〜200万円が上乗せされる

POINT

交換留学などでは留学先の学費は原則免除ですが、早稲田の学費に加えて宿泊費・生活費が年100〜200万円必要と大学が明記しています。CSプログラムなら年200〜1,000万円です。

SILSの入試を扱う記事のほとんどが触れていないのが、この費用です。大学は受験生向けページで金額の幅まで明記しています。

留学中の費用(大学公表値)

プログラム留学先の学費追加で必要な費用(年間)
交換留学プログラム/ダブルディグリープログラム/SILS独自の箇所間協定プログラム原則として免除早稲田大学の学費に加えて、宿泊費・生活費で100万円〜200万円程度
CS(Customized Study)プログラム学費・生活費を含め200万円〜1,000万円程度

出典:早稲田大学 国際教養学部「学費・寮/住まい・奨学金(受験生向け)」(当サイトが2026年9月3日に取得)。大学の記載は「交換留学プログラム、ダブルディグリープログラム、SILS独自の箇所間協定プログラムでは原則として留学先の学費が免除となりますが、早稲田大学の学費に加え、宿泊費、生活費で年間100万円~200万円程度が必要となります。」「CS(Customized Study)プログラムの場合は学費、生活費を含め年間200万円~1000万円程度が必要となります。」早稲田大学の学費そのものの金額は、この受験生向けページには掲載がありません(「大学ウェブサイトよりご確認ください。」とされています)。そのため本記事では金額を扱いませんが、当サイトが大学公表の学費一覧から確認した金額は[国際系学部の見分け方](/compare/kokusai-kei-gakubu)に掲載しています。

読み方の要点は「留学先の学費が免除されても、費用がゼロになるわけではない」ということです。交換留学であっても早稲田の学費は払い続けたうえで、宿泊費と生活費が年100〜200万円上乗せされます。SP1のお子さんは原則この1年が必ず来るので、4年間の予算は「早稲田の学費×4年+留学年の追加100〜200万円」で見積もるのが実態に近くなります。CSプログラムを選ぶ場合の上限は年1,000万円程度とされており、幅が非常に大きい点にも注意が必要です。

首都圏以外の高校出身なら年65万円の給付奨学金がある

費用の話とセットで確認しておきたいのが、入学前に申し込む給付型奨学金です。

  • 名称:めざせ!都の西北奨学金(予約採用給付型奨学金)
  • 国際教養学部は年65万円を支給(大学の記載:「国際教養学部は 65万円を本奨学金として毎年支給します。」)
  • 対象:首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)以外の国内高等学校出身者
  • 対象入試:一般選抜/総合型選抜(AO4月入学・国内選考)/総合型選抜(AO4月入学・国外選考)*日本国内の中等教育課程修了者のみ/学校推薦型選抜(指定校推薦入試を含む)/系属校推薦入試(摂陵・佐賀)
  • 「4年間継続する奨学金です。各学年で家計状況、学業成績による奨学金継続判定があります。」
  • 「国の修学支援新制度と併給の場合、本奨学金の支給額を減額して支給します。」

出典:早稲田大学 国際教養学部「学費・寮/住まい・奨学金(受験生向け)」(当サイトが2026年9月3日に取得)。大学は「詳細は必ず募集要項で確認してください。募集要項は 7月以降に大学ならびに奨学課ウェブサイトに掲載されます。」としています。なお対象地域について、大学の奨学課側の案内では「東京都(島しょ部除く)」と補足されています(当サイトが国際系学部の見分け方で確認済み)。島しょ部にお住まいの場合は募集要項でご確認ください。入学前に申し込む必要があるため、出願準備と並行してスケジュールに入れてください。なお9月入学のAO選考は対象入試の一覧に挙げられていません。

住まいについては、大学は「早稲田大学近辺のアパートやマンションの家賃は、月額7~10万円程度です」と案内しています。地方から進学する場合、授業料・住居費・留学年の追加費用の3つを積み上げて総額を出しておくと、他の選択肢と比べやすくなります。国内の他の国際系と並べるなら国際系学部の見分け方、海外大学と比べるなら海外大学と国内大学のどちらを選ぶかが起点になります。

留学1年分を含めた4年間の総額を試算する

SILSのように留学が組み込まれた学部は、学費だけを見ると総額を読み違えます。渡航費・現地生活費まで入れて、他の進路と同じ条件で比べてみてください。

英語スコアの「要件」と「合格者の実勢」を混同しない

POINT

大学が「最低スコアを定めていない」と述べているのはAO9月入学選考の説明欄です。公表されている平均スコアも同じ区分の合格者のもので、4月入学の国内選考は非公表です。一般選抜と共通テスト利用入試の要件は入学センター側の要項にあり、当サイトは未取得です。

塾のサイトでは「英検準1級」「TOEFL 100」「IELTS 7.0」といった目安が示されていますが、根拠が書かれていないことが大半です。大学が実際に公表しているのは次の内容です。

AO入学試験(9月入学選考)合格者平均スコア(大学公表値)

試験合格者の平均スコア
SAT (Redesigned)1,452
ACT33.2
IBDP37.5/42

英語力については、大学は次のように書いています(原文は英語です)。

  • 「Competitive applicants score 100 or above on TOEFL, 7 or above on IELTS.」=競争力のある出願者はTOEFL 100以上、IELTS 7以上のスコアを取っている、という趣旨
  • 「SILS has neither a minimum standardized test score nor a maximum above which admission is guaranteed.」=最低スコアの定めも、それを超えれば合格が保証される上限もない、という趣旨

出典:早稲田大学 国際教養学部「入試データ」内の「AO入学試験(9月入学選考)合格者平均スコア」(当サイトが2026年9月3日に取得。英文は原文どおり、日本語は当サイトによる趣旨の要約です)。この見出しが示すとおり、これらの数値は9月入学選考の合格者に関するものです。同じページに「※AO入学試験(4月入学・国内選考)合格者平均スコアは公開しておりません。」と明記されているため、4月入学の国内選考を受けるお子さんの目安としてこの数字を使うことはできません。大学は選考について「(前略)this statistic only reflects part of our holistic review process, and your performance on the test alone will not determine your admission decision.」とも述べています(原文は「We encourage students to keep in mind that」に続く文の一部です)。

整理すると、こうなります。AO9月入学選考について、大学は最低スコアを定めていないと明記しています。そのうえで同じ区分について「競争力のある出願者はTOEFL 100以上、IELTS 7以上」と説明しています。これは出願者についての説明であり、合格者の平均ではありません(合格者の平均として公表されているのはSAT・ACT・IBDPの3つだけで、TOEFL・IELTSの合格者平均は公表されていません)。この2つはまったく別の情報です。「◯点ないと出願できない」と書いてある記事を見かけたら、その根拠を確認してください。また4月入学の国内選考について大学は平均スコアを公開していないため、そこに数字を当てはめている記事は、大学が出していない情報を推測で埋めていることになります。

よくある質問

Q.一般選抜とAO入試、どちらのほうが入りやすいですか。

倍率だけでは比べられません。2026年度の大学公表値では、一般選抜が実質倍率4.6倍(受験者1,371名÷合格者300名)、AO国内選考が4.5倍(筆記審査受験者668名÷合格者150名)、AO国外選考が3.5倍(志願者427名÷合格者123名)、AO9月入学が4.2倍(志願者1,322名÷合格者315名)です。ただし国外選考と9月入学は志願者を分子にしており、一般選抜と国内選考は実際に受験した人を分子にしています。分子がそろっていないので、数字の大小だけで有利不利を判断しないでください。規模で言えば、合格者888名のうちAO3区分が588名(約66%・当サイトの計算)と、AOのほうが大きな入口です。

Q.AOの国内選考と国外選考は選べますか。

選べません。どこで中等教育課程を修了するかで決まります。大学の記載では、国内選考の対象は「日本の中等教育課程の修了(見込)者(在外教育施設出身者等を含む)」、国外選考は「日本国外の12年間の中等教育課程の修了(見込)者(日本国内のインターナショナルスクール出身者等を含む)」です。国籍は問われません。日本国籍でも国内のインターナショナルスクール出身なら国外選考の対象になり得ますし、海外の日本人学校(在外教育施設)出身者は国内選考に含まれると明記されています。9月入学選考だけは「12年間の中等教育課程の修了(見込)者(国内外を問わない)」で、どちらの経路でも出願できます。判断が難しい場合は国際教養学部アドミッションズ・オフィスに直接お問い合わせください。

Q.1年間の留学は全員が必ず行くのですか。免除はありますか。

Study Plan1の学生は必修です。そして一般選抜で入学するとStudy Plan1になります。大学のカリキュラムページには「大学在学中の一年間の海外学習期間(留学)が必須。」とあり、あわせて「一般選抜による受験者は、Study Plan1のカリキュラムが適用されます。」と明記されています。一方「Study abroad is optional.」とされるStudy Plan2は「主に日本語以外の言語が母語である学生を対象」としていますが、日本語が母語でも選べる場合があります。大学は「Those students whose first language is Japanese, however, may choose to take Study Plan 2 if they expect to experience difficulty in taking classes given in Japanese, or if they have resided in a foreign country for an extended period of time.」(日本語が第一言語でも、日本語での授業に困難が見込まれる場合や長期間海外に居住していた場合はStudy Plan 2を選べる、という趣旨)と記載しています。AO入試ではApplication Formで申請し、合格発表時に確定します。入学後の変更は認められません(「いかなる場合でも、入学後のStudy Planの変更は認められません。」)。いったんStudy Plan1になった後の免除条件については、当サイトが確認した公開ページからは分かりませんでした。

Q.留学中の費用はどのくらい見ておけばよいですか。

大学は年間100万円〜200万円程度と明記しています。受験生向けの学費ページに「交換留学プログラム、ダブルディグリープログラム、SILS独自の箇所間協定プログラムでは原則として留学先の学費が免除となりますが、早稲田大学の学費に加え、宿泊費、生活費で年間100万円~200万円程度が必要となります。」とあります。留学先の学費が免除されても、早稲田の学費は払い続ける点に注意してください。また「CS(Customized Study)プログラムの場合は学費、生活費を含め年間200万円~1000万円程度が必要となります」とされており、選ぶプログラムによって幅が非常に大きくなります。なお早稲田大学の学費そのものの金額は、SILSの受験生向けページには掲載がありません(同ページは「大学ウェブサイトよりご確認ください。」としています)。当サイトが大学公表の学費一覧から確認した金額は[国際系学部の見分け方](/compare/kokusai-kei-gakubu)にまとめています。

Q.英検やTOEFLは何点必要ですか。

区分によって違います。まずAO入学試験の9月入学選考について、大学は最低スコアを定めていないと述べています。公表されている英文には「SILS has neither a minimum standardized test score nor a maximum above which admission is guaranteed.」(最低スコアの定めも、超えれば合格が保証される上限もない)とあります。そのうえで、AO入学試験の9月入学選考については「Competitive applicants score 100 or above on TOEFL, 7 or above on IELTS.」(競争力のある出願者はTOEFL 100以上、IELTS 7以上)と示されており、同区分の合格者平均はSAT 1,452、ACT 33.2、IBDP 37.5/42です。ただしこれは9月入学選考の数字です。大学は「※AO入学試験(4月入学・国内選考)合格者平均スコアは公開しておりません。」と明記しているため、4月入学の国内選考を受ける場合の目安としてこの数字を使うことはできません。塾のサイトに出ている「英検準1級」等の目安は、当サイトでは出典を確認できていません。なお一般選抜と、2027年度から導入される共通テスト利用入試の出願要件は早稲田大学入学センターの要項に記載されています。当サイトはこれを取得していないため、これらの区分について「英語資格が不要」とは言えません。方式名に「英語4技能テスト利用」とあるとおり、何らかのスコア提出が前提になるとみられます。必ず入学センターの要項でご確認ください。

Q.2027年度から入試方式が変わると聞きました。

「大学入学共通テスト利用入試(共通テスト+英語4技能テスト利用方式)」が新設されます。大学の入試情報ページに「※2027年度入試(2027年4月入学)より導入」「※大学入学共通テストの成績のみで合否を判定します。」と明記されています。ただし試験概要・入試要項は早稲田大学入学センターのサイトに掲載されるとされており、当サイトは出願要件・配点・募集人員を確認していません。英語4技能テストとしてどの試験のどのスコアが使えるか、有効期限があるかといった実務的な条件も未確認です。必ず入学センターの要項でご確認ください。あわせて、一般選抜の合格者が2025年度385名から2026年度300名へ減っている点も踏まえ、入口の規模が年ごとに動く前提で計画してください。

高校のうちに留学するかどうかで、出願できる区分が変わります

どの国のどの制度で留学するかによって、卒業する高校が日本の高校のままかどうかが変わり、AOの出願区分にも影響します。目的に合う留学の形を質問で整理できます。