このページの要点

国際教養学部の一覧は、学部名だけで拾うと候補が抜けます。4つの階層で見て、公式DBで確かめます。

  • 学部名で拾うと主要校が消える:一覧に載る条件は「学部名が国際教養学部」であることが多く、学部名で機械的に集めた進学ポータルの一覧には、ICUの教養学部も、法政大学のグローバル教養学部(GIS)も、立命館大学のグローバル教養学部(GLA)も載りません(Wikipediaのように「類似の学部学科」を別枠で挙げるページもありますが、選定の基準は示されていません)。
  • 一覧は毎年ずれる:文部科学省の設置届出によると、2026年4月に敬和学園大学が国際教養学科を新設し、京都精華大学がグローバルスタディーズ学科を国際教養学科へ名称変更東洋英和女学院大学は国際社会学部の募集を停止し、新設する人間社会学部に国際学科(入学定員100)を置く予定です。
  • 最新版は自分で出せる大学ポートレート(国公私立の大学・短期大学の9割以上が参加)の「学部・研究科名」に学部名を入れて検索し、各校のページで学費・奨学金等と入試を確認できます。ただし専攻分野や学納金などで絞り込む詳細検索は設置形態で国立・公立・株式会社立を選んだときに表示され、私立大学は別サイトの「私学版」で絞り込みます。

「国際教養学部がある大学」を調べると、15〜20校のリストが並んだページがいくつも出てきます。ただ、それらのリストには2つの弱点があります。ひとつはいつ時点の情報か分からないこと、もうひとつは学部名が「国際教養学部」の大学しか拾っていないことです。この記事では一覧そのものを並べる代わりに、候補が抜けない見方と、公的なデータベースで最新版を自分で作る手順をお渡しします。学部を絞り込む段階に進んだら、国際系学部とはの3つの軸をお使いください。

本記事の出典と、扱わないことについて: 本文の記述は、JASSO(日本学生支援機構)Study in Japan(「英語で学位を取得するプログラム」「学校検索」)、大学ポートレート(独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構が運営)、文部科学省「令和8年度開設予定の大学の学部等の設置届出一覧」(令和7年4月分および同8月追加分のPDF)、および各大学の公式サイトを、当サイトが2026年8月28日に取得して確認したものです。次のものは本記事では扱いません。「国際教養学部がある大学は全部で◯校」という数(後述のとおり名称に法令上の共通基準がなく、改組も続いているため、確定した母数が存在しません)②JASSOや大学ポートレートの検索結果の件数(件数は各サイトの画面に表示されますが、日々変動するため本記事には転記しません。この記事自身が「他人の一覧は古くなる」と述べている以上、件数を載せれば同じ問題を作ることになるためです)③偏差値・難易度ランキング(大学の公表値ではないためです)④当サイトが公式で確認していない大学名の列挙学部の名称・設置状況は毎年変わります。志望校については必ず当該大学の公式サイトと募集要項でご確認ください。

結論:一覧は4つの階層で見ないと、探している大学が抜ける

POINT

「国際教養学部」という名称に法令上の共通基準はありません。そのため、同じ中身でも大学によって学部名が違います。一覧を見るときは、名前の階層を分けて見てください。

検索で出てくる一覧の多くは、学部名が「国際教養学部」である大学を機械的に集めたものです。その作り方だと、次の表の③と④が抜けます(一部のページは「類似の学部学科」を別枠で挙げていますが、どういう基準で選んだのかは示されていません)。保護者の方が実際に探しているのは「英語で幅広く学べる大学」であることが多く、それは学部の名前とは一致しません。なお、同じ「国際教養学部」でも、その下に置かれる学科は言語文化学科・国際観光学科・比較文化学科などさまざまです。学部名が同じでも中身は決まりません。

「国際教養」を探すときの4つの階層(当サイトが公式で確認した例、およびピラー記事で扱っている大学)

階層名前の付き方一般的な一覧に載るか
①学部名が「国際教養学部」そのまま学部名になっている早稲田大学 国際教養学部/上智大学 国際教養学部載る
②大学名が「国際教養大学」大学名に入っている(学部も国際教養学部)国際教養大学(AIU・秋田県の公立大学)載ることが多い
③学科名が「国際教養学科」学部は別名で、学科名に入っている敬和学園大学 人文学部 国際教養学科(2026年4月新設予定)/京都精華大学(2026年4月に名称変更予定)載らないことがある
④学部名にも学科名にも「国際教養」が入らない「教養」「グローバル」「リベラルアーツ」のほか、地域名・分野名を掲げる例もあるICU(国際基督教大学)教養学部法政大学 グローバル教養学部(GIS)立命館大学 グローバル教養学部(GLA)/立命館アジア太平洋大学(APU)/東京外国語大学 国際社会学部ほぼ載らない

④の層が抜けるのは、一覧を作る側の手抜きではなく、名称に基準がないことの帰結です。国際系学部とはで書いたとおり、「国際教養」「国際関係」「グローバル・スタディーズ」といった名称に法令上の共通基準はありません。だからこそ、名前で探すのをやめて、中身の条件(英語で学位が取れるか・留学が必修か・4年間の総額)で絞る必要があります。

なぜ既存の一覧では足りないのか

POINT

当サイトが上位7ページを1本ずつ確認したところ、更新日を明示していたのは2件だけでした。しかも最上位のページは、一見すると今日更新されたように見えます。

「今日の日付」は更新日ではないことがある

検索で最上位に出るページのひとつ(進学ポータルのナレッジステーション)は、当サイトが2026年8月28日に開いたとき、ページ上に「2026年8月28日」と表示されました。これは閲覧した日が表示される仕組みで、データの更新日ではありません。同サイト自身がその点を正しく注記しています。「この情報はナレッジステーション調べのものです。各種変更をリアルタイムに表示しているものではありません。該当校の最終確認はご自身で行うようお願いいたします。」という但し書きです。

つまりサイト側は誠実に断っているのですが、読者の側は日付を見て「最新だ」と受け取りやすい構造になっています。一覧を使うときは、日付が「更新日」なのか「閲覧日」なのかを必ず確かめてください。この見分け方は他の進学情報サイトにも使えます。

学問系統でくくられていて、学部の一覧になっていない場合がある

大手の進学ポータルのページも上位に出てきますが、それらは「国際関係学」という学問系統でくくった検索結果であることがあります。系統で引くと対象が広くなりすぎ、国際教養学部を探している読者の目的とはずれます。また、別のページは実体が「国際文化学部の偏差値ランキング」で、国際系の学部が混在していました。タイトルが「国際教養学部の一覧」でも、中身が同じとは限りません。開いたら、そのリストが何を条件に集められたものかを最初に確認してください。

同じ学部名でも中身が違う——英語の正式名称が手がかりになる

POINT

日本語の学部名がまったく同じなのに、大学が掲げている英語の正式名称は違う、ということが起きます。名前で中身を推測できない、ということが実例で確かめられます。

分かりやすい例が2つあります。法政大学と立命館大学は、どちらも日本語では「グローバル教養学部」という同じ名前の学部を置いています。ところが公式サイトが掲げている英語の正式名称を見ると、両者は違う方向を向いています。

日本語名が同じでも、英語の正式名称は異なる(各大学の公式サイトで確認)

大学日本語の学部名公式サイトが掲げる英語名英語名が指している方向
法政大学(GIS)グローバル教養学部Faculty of Global and Interdisciplinary Studies「Interdisciplinary Studies」=学際的な研究。分野を横断することに重心がある
立命館大学(GLA)グローバル教養学部College of Global Liberal Arts「Liberal Arts」=リベラルアーツ。教養教育の伝統に連なる名乗り方

日本語名だけを見て一覧にすると、この2つは同じ箱に入ります。しかし英語名は別のことを言っています。国際系の学部は海外の大学との協定や留学生の受け入れを前提にしているため、英語の正式名称のほうが、大学が自分の学部をどう位置づけているかを素直に表していることがあります。大学公式サイトのトップページや英語版サイトで確認できるので、候補を絞るときの手がかりとして使ってください。

確認ポイント:英語名から中身を断定することはできません。上の表で示したのは「日本語名が同じでも英語名は違う」という事実までで、それぞれの学部の実際のカリキュラムがどうであるかは、当サイトでは検証していません。英語名はあくまで「同じ名前だから同じ中身だろう」という思い込みを外すための手がかりです。実際の中身は、必ず各大学のカリキュラムのページと募集要項でご確認ください。

2026年4月に、また変わる——設置届出で確認できる異動

POINT

国際系の学部は、いま新設と廃止が同時に進んでいます。文部科学省の設置届出の一覧を見ると、2026年度に何が起きるかが分かります。当サイトが確認した限り、上位7ページのどれもこれに触れていません。

大学が学部や学科を新設・改組するときには、文部科学省へ届け出ます。その一覧はPDFで公開されており、来年度に何が増えて何がなくなるかを、進学情報サイトより先に確認できます。次の表は「令和8年度開設予定の大学の学部等の設置届出一覧(令和7年4月分)」および同年8月の追加分から、国際系に関するものを抜き出したものです。

2026年度(令和8年度)開設予定の国際系の異動(文部科学省の設置届出一覧より)

大学起きること同時に減る/なくなるもの
敬和学園大学人文学部に国際教養学科(入学定員170)を新設英語文化コミュニケーション学科(廃止・入学定員△60)/国際文化学科(廃止・△80)共生社会学科(廃止・△40) ※令和8年4月学生募集停止
京都精華大学「グローバルスタディーズ学科」を「国際教養学科」へ名称変更予定(学部も国際文化学部→人文学部へ名称変更予定)国際文化学部 人文学科〔定員減〕△91/グローバルスタディーズ学科〔定員減〕△15
成蹊大学国際共創学部 国際共創学科(入学定員150)を新設文学部 英語英米文学科〔定員減〕△15/国際文化学科〔定員減〕△5
東洋英和女学院大学人間社会学部を設置(総合心理学科110/子ども教育学科70/国際学科100)国際社会学部(廃止。国際社会学科△60・国際コミュニケーション学科△60)/人間科学部(廃止) ※いずれも令和8年度4月学生募集停止
関東学院大学国際文化学部 国際文化学科(入学定員280)英語文化学科(廃止・入学定員△138)/比較文化学科(廃止・△138) ※令和8年4月学生募集停止
大阪樟蔭女子大学学芸学部 言語文化コミュニケーション学科(入学定員30)国際英語学科(廃止・△30)。令和8年4月学生募集停止

この表のなかで、本記事の主張をいちばんよく表しているのが京都精華大学です。2026年4月に「グローバルスタディーズ学科」が「国際教養学科」になる予定なので、その時点で「国際教養学科がある大学」が1つ増えます。しかし当サイトが確認した上位の一覧は、どれもこれを反映していません。つまり、いま出回っている一覧は、来年の春には確実に古くなります。

確認ポイント:設置届出は「届け出た」という事実であって、開設を保証するものではありません。計画が変更されることもありますし、定員は届出時点の数字です。また上の表は国際系に関係するものを当サイトが抜き出したもので、届出一覧の全件ではありません。志望校が決まっているなら、必ず当該大学の公式サイトの発表と募集要項でご確認ください。なお、大学案内でよく見る「スーパーグローバル大学(SGU)」という呼び名の扱いについては、国際系学部とはで扱っています(現在進行形の称号ではありません)。

最新版を自分で作る手順

POINT

ここが本記事の中心です。他人の一覧を信じるかわりに、公的なデータベースを3つ使い分けます。慣れれば15分ほどで、志望校の候補リストが自分の手元にできます。

  1. 1大学ポートレートで「名前から」洗い出す——学部名・学科名で検索し、同じ画面で学納金と入学者選抜まで確認する
  2. 2JASSOの学校検索で「英語で学位が取れるか」から洗い出す——名前ではなく教授言語で絞ることで、④の層(名前が違う学部)を拾う。ただし教授言語の選択肢は6つあり、「英語のみ」だけで絞ると落ちる大学があります
  3. 3文部科学省の設置届出で「来年度の変化」を確認する——新設・廃止・名称変更を、進学情報サイトより先に押さえる

①大学ポートレート——名前で引き、学費まで同じ画面で見る

大学ポートレートは、独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構が運営する公的なサイトです。サイト自身の説明によれば「大学ポートレートは、国公私立の大学・短期大学の9割以上(約1000校)が参加する教育情報を公表するウェブサイトです。」とされています。当サイトが検索フォームを確認したところ、基本の検索項目に「設置形態」「課程区分」「学校名」「学部・研究科名(短期大学の学科名)」「学科・専攻名」「キャンパスの所在地」があり、「学部・研究科名」「学科・専攻名」に「国際教養」と入れれば学部名・学科名の両方から引けます。ここが最初の一手です。そのうえで各校のページに進めば、「学費・奨学金等」「入試」「進路」などが同じ形式で並んでいます。進学情報サイトの一覧と違い、大学自身が公表した情報である点が最大の利点です。

確認ポイント:「学納金で絞り込む」は私立大学ではこの画面ではできません。専攻分野・学納金・実施している入学者選抜などの絞り込みは「詳細検索条件」にあり、当サイトが確認したところ、そこには「設置形態「国立」「公立」「株式会社立」から選択すると、詳細検索が表示されます。」と書かれています。つまり詳細検索を開く鍵は設置形態で、私立を選んでも開きません。同じ画面の下部に「私学版の詳細検索はこちら」という別の入口が用意されています。国際教養系の学部は私立に多いので、多くのご家庭はこちらを使うことになります。絞り込みが効かない場合でも、学部名で候補を出してから各校のページで「学費・奨学金等」を1校ずつ見れば同じ情報にたどり着けます。

②JASSOの学校検索——「英語で学位が取れるか」で引く

名前で引くだけでは、前述の④の層(法政大学GIS・立命館大学GLAなど)が拾えません。そこで条件を「名前」から「授業の言語」に切り替えます。JASSO(日本学生支援機構)が運営する Study in Japan には、「英語で学位を取得するプログラム」という入口があり、こう説明されています。「日本の大学のグローバル化に伴い、大学や大学院では、日本語学習が障壁とならない「英語による授業のみで学位を取得できるプログラム」が誕生しています。ただし、高等専門学校や専門学校ではそのようなプログラムはありません。」。ここから学校検索に進み、教授言語の条件で絞り込むと、学部名に関係なく候補が並びます。

確認ポイント:教授言語の選択肢は1つではありません。「英語のみ」だけで絞ると、有力校が落ちます。当サイトが確認した時点で、教授言語の選択肢は「日本語のみ」「英語のみ」「日本語・英語(同率)」「(主)日本語、(補)英語」「(主)英語、(補)日本語」「その他」の6つでした。JASSOの「英語で学位を取得するプログラム」ページから貼られているリンクは「英語のみ」と「(主)英語、(補)日本語」を選んだ状態で開きます。日英の両方で学位課程を運営している大学は「日本語・英語(同率)」で登録されていることがあり、この2条件だけでは出てきません。候補を落としたくない場合は、「日本語・英語(同率)」「(主)日本語、(補)英語」「その他」もそれぞれチェックして、結果を見比べてください。「英語のみ」で出てこなかった=英語で学位が取れない、ではありません。

確認ポイント:この学校検索は、そもそも外国人留学生向けのデータベースです。同ページの冒頭には「外国人留学生を受け入れている日本の大学・大学院・短期大学を検索可能です。」と書かれています。したがって、ここに出てくるプログラムのなかには、出願資格が「外国において学校教育を受けた者」などに限られていて、日本の高校からは出願できないものが混ざります。日本の高校に通うお子さんの候補として使う場合は、この検索は「英語で学位が取れる大学を見つけるための入口」までにとどめ、出願資格は必ず各大学の募集要項で確認してください。英語で学ぶ課程があること と、日本の高校から入れること は、別の話です。

確認ポイント:このデータベースは学校からの自己申告で、網羅的ではありません。JASSOの学校検索ページには「掲載されている情報は学校から提供されたものですが、全ての学校の情報が検索できるものではありません。また、最新情報は各学校に直接確認してください。」と明記されています。したがって、ここに出てこない=英語で学位が取れない、ではありません。候補を広げるための道具として使い、最終確認は各大学の公式ページで行ってください。なお、当サイトはこの検索の結果件数を本記事に書いていません。件数は検索画面に表示されますが、掲載が増減すれば日々変わる数字だからです。ここで件数を載せてしまえば、この記事自身が問題にしている「時点の分からない数字がひとり歩きする」状態を作ることになります。件数はご自身の画面でご確認ください。

③文部科学省の設置届出——来年度の変化を先に知る

3つめが、前章で使った設置届出の一覧です。文部科学省のサイトに、受理した月ごとにPDFが公開されています。高校2年生・3年生のご家庭にとっては、「志望校の学部が来年なくなる」「新しい選択肢が増える」を早い段階で知れるという実利があります。読み方のコツは、「備考」欄を必ず見ることです。新設の学部名だけを見ると増えたように見えますが、備考欄には同時に廃止・定員減になる学科が書かれています。上の表で敬和学園大学や関東学院大学の行を見ていただくと、新設は既存学科の統合や置き換えであることが多いと分かります。敬和学園大学は国際教養学科(170)を新設する一方で3学科(計180)の募集を停止します。新設の定員だけを見て「選択肢が増えた」と読むと、実態を取り違えます。

確認ポイント:「備考」欄は、その行の学部だけの増減ではありません。同じPDFの注記は「「備考」欄の( )書きの数字は,今回の届出に伴う,既設学部等の入学定員の変更状況を示す」としています。つまり大学単位の変更パッケージが、同じ大学の各行に再掲されます。関東学院大学が分かりやすい例で、この届出には情報学部 情報学科(160)と国際文化学部 国際文化学科(280)の2件が載っており、両方の行にまったく同じ備考(英語文化学科△138・比較文化学科△138・理工学科〔定員減〕△160)が付いています。そのため、行ごとに引き算をしてそれを足し合わせると、同じ減少(138+138+160=436)を二度数えることになります。かといって1行だけを見て引き算しても、同じ大学の別の新設学部(情報学科160)が抜け落ちます。どちらの読み方も誤りで、大学ごとに1回だけ足し引きするのが正解です。当サイトが学部の入学定員だけでそう計算すると、関東学院大学は新設440に対して減436で差引+4です(編入学定員は除く。この計算は当サイトによるもので、文科省が公表している数字ではありません)。行ごとではなく大学ごとに足し引きする——これがこの一覧のいちばん大事な読み方です。

候補が出たあと、何で絞り込むか

POINT

洗い出しが終わったら、名前ではなく中身の条件で絞ります。ここから先はピラー記事の担当ですが、見るべき3点だけ示しておきます。

候補を絞り込むときに見る3つの条件

条件何を見るかどこで分かるか
英語で学位が取れるか「英語で学ぶ」学部と「英語を学ぶ」学部はまったく別物。求められる英語力も入試の形も違う大学公式のカリキュラム/JASSOの教授言語の条件
留学が必修か卒業要件として留学を課す学部は、学費の外に費用が乗る大学公式の留学ページと募集要項
4年間の総額初年度納付金×4では計算が合わない。2年目以降の金額が違い、毎年改定される大学公式の学費ページ/大学ポートレートの学納金

この3つの軸の詳しい見方と、主要校の4年間の学費を公式公表値から積み上げた比較表は国際系学部とはにあります。個別の大学を公表データだけで検証する具体例としてはICUの評判を公表データで確かめるを、海外大学まで視野に入れる場合は海外大学と国内大学のどっちミネルバ大学とはをご覧ください。

30分で、自分の候補表を1枚つくる

POINT

ここまでの手順を、そのまま作業に落とします。表の列を先に決めてから埋めるのがコツです。空欄が残ること自体が「まだ確認できていない」という情報になります。

志望校が3〜5校あるなら、次の8列の表を作ってください。1校あたり10分弱、3校で30分ほどです。大事なのは最後の「確認した日」の列で、これがあるだけで、半年後に自分のリストを疑えるようになります。本記事が上位の一覧について指摘したのと同じことを、自分のリストに対してもやる、ということです。

候補表のつくり方(列と、その列をどこで埋めるか)

何を書くかどこで確認するか
①大学名・学部名・学科名正式名称を省略せずに大学公式/大学ポートレートの「学部・研究科名」検索
②英語の正式名称学部の英語名をそのまま大学公式のトップページまたは英語版サイト。日本語名が同じでも違うことがある
③授業の言語英語で学位が取れるのか、英語を学ぶ学部なのか大学公式のカリキュラム/JASSOの学校検索(教授言語の条件)
④留学の扱い必修か任意か。必修なら期間大学公式の留学ページと募集要項。「留学制度がある」と「必修」は別
⑤4年間の学納金初年度納付金ではなく、2年目以降を含めた合計大学公式の学費ページ/大学ポートレートの「学納金」
⑥出願できる入試方式お子さんが該当する方式があるか。帰国生・英語外部試験・総合型など大学公式の入学者選抜ページ/大学ポートレートの入学者選抜
⑦来年度の変更予定新設・廃止・名称変更・定員の増減文部科学省の設置届出一覧のPDF(備考欄を必ず見る)
⑧確認した日その行を埋めた日付—(この列がないと、古くなったことに気づけません

③と⑤が埋まらない大学は、候補として比較できません。そこは「情報がない」のではなく「まだ探せていない」ことがほとんどなので、大学ポートレートに戻って学納金の欄を確認するか、大学へ直接問い合わせてください。逆に、③〜⑤を埋めた時点で候補が2〜3校に絞れることも多く、そうなれば国際系学部とはの3つの軸で最終比較に進めます。

避けたい

検索上位の一覧をそのまま志望校リストにする

こうすればOK

その一覧が「何を条件に集めたものか」と「いつ時点か」を先に確認する。学部名だけで集めた一覧なら、④の層(ICU・法政GIS・立命館GLAなど)が抜けている前提で補う

避けたい

ページに出ている日付を見て「最新の情報だ」と判断する

こうすればOK

その日付が更新日か閲覧日かを確かめる。最上位のページでも、閲覧日が表示され、データの時点は別である場合がある

避けたい

「国際教養学部」という名前で中身が同じだと考える

こうすればOK

名称に法令上の共通基準はない。英語で学位が取れるか・留学が必修か・4年間の総額という中身の条件で比べる

避けたい

今年の一覧を保存しておいて、来年もそのまま使う

こうすればOK

設置届出で毎年の異動を確認する。2026年4月だけでも、新設・廃止・名称変更が国際系で複数起きる

高校のうちの留学も候補に入れているなら

国際系学部の入試では、高校在学中の留学経験が評価される方式もあります。お子さんが高校生で留学も検討されている場合は、卒業・交換・認定・短期のどの形が目的に合うかを簡単な質問で整理できます。

まとめ

「国際教養学部がある大学の一覧」を探している方に、本記事があえて完成した一覧をお出ししなかったのは、それが来年の春には古くなるからです。実際、2026年4月には敬和学園大学が国際教養学科を新設し、京都精華大学がグローバルスタディーズ学科を国際教養学科へ名称変更する予定で、東洋英和女学院大学は国際社会学部の募集を停止して、新設する人間社会学部に国際学科を置きます。当サイトが確認した上位の一覧は、いずれもこれらを反映していませんでした(新設が早い段階で反映されている一覧もありますので、「どの一覧にも載っていない」という意味ではありません)。代わりにお渡ししたのは、①名前を4つの階層で見て、学部名だけで拾わないこと ②大学ポートレートとJASSOの学校検索で自分で洗い出すこと ③設置届出で来年度の変化を先に確認することの3点です。とくに、ICUの教養学部や法政大学・立命館大学のグローバル教養学部のように、名前に「国際教養」が入らないために一覧から抜け落ちる大学があるという点は、志望校選びの幅に直接効きます(中身がご家庭の条件に合うかどうかは、後述の③授業言語・④留学・⑤学費を埋めて必ずご自身で判断してください)。候補が出たら、国際系学部とはの3つの軸で絞り込んでください。

Q.国際教養学部がある大学は全部で何校ですか。

当サイトでは校数を書いていません。「国際教養」という名称に法令上の共通基準がないため、どこまでを数えるかで答えが変わるからです。学部名が「国際教養学部」の大学だけを数えるのか、学科名が「国際教養学科」の大学を含めるのか、ICUの教養学部や法政大学・立命館大学のグローバル教養学部のように名前に「国際教養」が入らない学部まで含めるのかで、母数がまったく変わります。加えて、新設・廃止・名称変更が毎年あります。校数を知るより、ご自身の条件(英語で学位が取れるか・留学が必修か・学費)で絞り込んだリストを作るほうが、志望校選びには役に立ちます。その手順は本文でご説明しています。

Q.なぜICUが国際教養学部の一覧に載っていないのですか。

ICU(国際基督教大学)の学部名は「教養学部」(アーツ・サイエンス学科)で、「国際教養学部」ではないからです。一覧の多くは学部名で機械的に集めているため、名前が一致しないと拾われません。同じ理由で、法政大学のグローバル教養学部(GIS)、立命館大学のグローバル教養学部(GLA)なども載らないことが多くなります。読者の方が実際に探しているのは「英語で幅広く学べる大学」であることが多いので、名前ではなく授業の言語で検索するとこの層を拾えます。ICUについてはICUの評判を公表データで確かめるで、公表値をもとに学費・入試・進路を整理しています。

Q.一覧に載っている大学なら、英語で学位が取れますか。

取れるとは限りません。国際系学部とはで詳しく扱っていますが、「英語で学ぶ」学部と「英語を学ぶ」学部はまったく別物で、同じ大学のなかにも両方が置かれていることがあります。学部名からは判別できません。確かめる方法は2つで、ひとつは大学公式のカリキュラムのページを見ること、もうひとつはJASSO(日本学生支援機構)の学校検索で教授言語の条件を使って絞り込むことです。ただしJASSOのデータベースは学校からの自己申告で、同サイトも「全ての学校の情報が検索できるものではありません」と明記していますので、最終確認は必ず大学公式で行ってください。

Q.来年、志望している学部がなくなることはありますか。

あります。文部科学省が公開している設置届出の一覧を見ると、2026年4月だけでも国際系で複数の廃止が予定されています(東洋英和女学院大学の国際社会学部、関東学院大学の英語文化学科、大阪樟蔭女子大学の国際英語学科など。いずれも同省の「令和8年度開設予定の大学の学部等の設置届出一覧」より)。多くは新しい学部・学科への統合や置き換えで、在学生がいきなり困る形にはなりませんが、これから受験する方にとっては募集自体がなくなります。設置届出はあくまで「届け出た」という事実で、計画が変わることもありますので、志望校については必ず大学公式の発表をご確認ください。

Q.大学ポートレートでは、何が調べられますか。

大学ポートレートは独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構が運営する公的サイトで、サイト自身の説明では「国公私立の大学・短期大学の9割以上(約1000校)が参加する教育情報を公表するウェブサイト」とされています。当サイトが検索フォームを確認したところ、基本の検索項目は「設置形態」「課程区分」「学校名」「学部・研究科名(短期大学の学科名)」「学科・専攻名」「キャンパスの所在地」で、各校のページには「学費・奨学金等」「入試」「進路」などが同じ形式で載っています。つまり、学部名で候補を洗い出しながら、学費や入学者選抜まで同じサイトで確認できるのが利点です。なお「専攻分野」「学納金」などで絞り込む詳細検索は、設置形態で「国立」「公立」「株式会社立」を選んだときだけ表示され、私立大学は同じ画面の「私学版の詳細検索」から入る必要があります。進学情報サイトのまとめと違い、大学自身が公表した情報である点が信頼性につながります。

Q.偏差値のランキングは載せないのですか。

載せていません。偏差値は予備校各社が模試の結果から算出した推計値で、大学が公表しているものではないためです。社によって数字が違い、算出のもとになった模試の年度や母集団も示されていないことが多く、比較の基準として使いにくいのが理由です。代わりに、公表されている数字で判断することをおすすめします。具体的には、大学ポートレートで確認できる入学者選抜の情報や、各大学が公表している志願者数・合格者数(そこから志願倍率が計算できます)です。なお志願者数÷合格者数は「実質倍率」ではありません。実質倍率は志願者数のかわりに実際に受験した人の数を使って計算するもので、受験者数を公表していない大学もあります。個別大学でこれを実際にやってみた例としてICUの評判を公表データで確かめるをご覧ください。

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このツールが試算するのは**高校留学**(公立・私立・ボーディング・交換・短期語学)の1年間の概算費用で、**国内の大学も海外大学も、学費は試算できません**。大学の費用を比べる場合は、[国際系学部とは](/compare/kokusai-kei-gakubu)の4年間の学費表と、[海外大学の学費](/university/kaigai-daigaku-gakuhi)をご覧ください。